ホンダ CBR-250RR 1時間レンタル 試乗記 | モトグッチV7Ⅲ Stoneとの日々

モトグッチV7Ⅲ Stoneとの日々

1970年生まれのおっさんライダーが初の二輪外車で感じたことを綴る。

11月3日のグッチのイベントに出た後に、そのままバイカーズパラダイスに行ってレンタルしました。

2台の候補、どちらかを乗りたかった。

・1台はカワサキ ニンジャ650。

・もう1台は、このホンダCBR250RR。

 

ニンジャは万が一に5年後に購入候補になるかもしれない「Z650RS」のベース車両だから。エンジンの感覚は味わいたい。でも、一度サーキット試乗(先導ありの1周だけ)で乗ったことがあるし、良くも悪くも自分が知っているカワサキのパラツインの味わいなので、想像の範囲内。乗っても「あぁ、カワサキのパラってこんなだよね」という結論になるのはわかっている。Z650RSを知りたいならエンジンの味でなくて、マシンそのものに乗らないと良いも悪いもわからないかもしれない。

・・・しかも、衝撃を受けた日本車といえばこないだ出た『新型XSR900』の方がかっこいいと思ってきてしまった。

 

さて、CBRに乗りたい理由は、以前乗って愕然とした『スズキ ジクサーSF250』が、あまりにも自分評価としては低かったので「大型に乗るようになって250ccっていうのは、こんなにもチープな乗り物であったのか?」というのを再確認したい意味でどうしてもジクサーと対極にある様なCBR250RRに乗りたかった。ここはZX-25Rでは駄目なんだよね。一回乗ってみたくはあるんだけど、250の4発ってだけで、どうしても自分には合わないイメージがあるし、しかもここのレンタルには置いてないからしようがない。

 

と前置きが長くなってしまったが、バイパラで受付。9:00オープンで9:30受付くらいで今回は全然混んでもいなかった。最悪どっちかはあるだろうと思って行ったけど、ニンジャもまだ借りられてなかった。

ご対面。

白、かっこいいですね。色々とパーツがとんがってます。カワサキの今のデザインより好き。

やっぱおじさん世代から言うとマフラーがダサいと思ってしまう。

ミラーの動きが渋くてなんか調節しづらかった。

操作は特に困ることはなかった。一般的なレイアウト。サーキットを走るようの「LAP」というボタンがあるのと、走行モードが「コンフォート」「スポーツ」「スポーツ+」だっけな?3つあって、いわゆるパッシングライトの位置にそのボタンが付いていた。なので、切り替えはしやすい。

最近のホンダはすべてそうなのかわからないけどウインカースイッチが左手下にあって、ホーンボタンが上にあるから間違って走行中に鳴らしてしまうことが2回あった。まぁ、これは慣れだと思うけど。

 

跨がる。

横から見ると、シートとハンドルの位置関係はこんな感じ。昔のレーサーレプリカや今のギンギンなSSよりもアップライトなポジションで跨ってみてもそんなにキツイわけではない。セパハンのV7と同じくらいかな?ただ、自分の身体が、猫が「シャ〜!!」と怒っているような感じの形になってる?イメージね。

さて、エンジンをかける。まぁお行儀の良い感じの音。静かだし。ジクサー比で考えると全然音がする。

走り出す・・・?エンジン眠い??まだ暖まってないからかな?もっさりしてるな。これは予想より全然大人しいマシンなのかな?うーむ?と考えながら走る。まだ伊豆スカの有料区間に入る前の段階では乗り方がわからない。

ただし、前のジクサーではこの段階ですでにお金を払ってまで伊豆スカを走ってもしようがないと判断して違うルートを走ったことを考えると全然別口のマシンだということだろう。

 

気が付いた点が1点。いつの間にか6速に入れていて走っていた。たぶん、V7の乗り方・・・巡航する時はどんどんシフトアップしてしまって、2、3000回転くらい?で下のトルクを使ってドコドコ走ることが多いのだけど、250ccでそれをするとスピードが出てないから、6速以上にギアが欲しくて幻の7速に入れたくなっちゃうんだよね。

あぁ、このバイクはこういう走り方をするバイクではないのだ、ということにこの時点で気がつく。

 

伊豆スカに入る前にシフトダウンをして、回転数を上げる、改めてタコメーターを見る。レッドゾーンはなんと14000回転!!からだ(笑)。

5,000回転は遥か左の隅の方ですよ!!

そりゃあ、こんなエンジンで2,3000回転で走っても眠いわな。

5000回転まで回すと「ブロロロロロ△%$&’()&’$’(!!」みたいななんとも表現しがたいというか一応ツインなんだけどブババババみたいなたいそうな音が出る。

で、7000回転以上回すと「パーーーーーーーン△□※%$&O0('&()0!!」というとんでもない音に豹変するんだよ、これが。

 

この7000以上の音がCBR250RRのやりたかったことというか真骨頂というか。見てはいけないものを見てしまったというか(笑)

。このバイク、ホンモノでした。

運転モードは「スポーツ」と「スポーツ+」では多少レスポンスが良くなるかな?という位で公道で危ないくらいのセッティングではなかったように思う。サーキットに行ったら豹変するかもしれないね。

 

伊豆スカに入りました。

前にクルマがいません。やばい環境ですね。アクセルを煽ります。「パーーーーーーーン△□※%$&O0('&()0!!」「ブロロロロロ△%$&’()&’$’(!!」「パーーーーーーーン△□※%$&O0('&()0!!」みたいなバイクです。

コーナーも下手くそがこじってしまってもそれなりに曲がってくれます。大学生の時に借りて乗ったNSRみたいな(それよりも公道向けっぽいけど)印象を受けました。

 

車体の剛性感も走りの質感もジクサーと比較しては申し訳ないけどCBR250RRの圧勝。価格の差はあるよ、ってことでしょう。

週刊バイクTVのREIさんが言ってたけど自身の「YZF-R25」をモディファイして完成させた感じがこのCBR250RRと同じだって。それくらいの完成度があるマシンみたい。

 

 

スピードに関して、例えば加速感などは大型バイクと比べると全然速くないんだけど「音が速い」からなんか戦ってる感じで速く感じるんだよね。絶対的な速度に関して言えばグッチに乗ってて風圧でちょっと辛いわって速度まで上げても、カウルのおかげで全然楽に乗ってられる。ただ、高速でその速度で巡航しようとすると疲れるかも。音もそうだけど、やっぱ回して乗ってるので余裕がないから。

で、最初の反省から常に5000回転以上回して乗って、何ならレッドゾーンにぶちこんで走っているとこのマシンの乗り方が随分わかってきた。マフラーはね、見た目ダサいけど、これ交換するとこの超絶快感な音(絶対厳密にチューニングしている)が聞けなくなるからノーマル推奨。

 

・・・しかし。

普段街なかでこんな走り方できるか?あと、こんなに回して乗ってたら燃費悪くね?結果ずっと2、3速で走ってたもんね。

というのが正直な感想。街なかだったら、おそらく8〜9割がた5000回転以下で走らざるを得ないし、ちょっとした道で回したら危ないよ。絶対的なスピードはそれほどでもないにしても。しかも5000回転以下で走ってもエンジン眠くて面白くないんだもん。

 

ということで、そろそろ結論へ。

・週末のサーキット走行が趣味な人へ。

・使用用途が限られているのは承知の上で購入する大人、メインの使用用途が峠道で楽しみたい人へ。

・わかっている人が乗るなら高品質でとても良いバイク。

・でもこれでロングツーリングに行っても疲れる(面白くない)だろうな〜。

・決して初心者に買わせてはいけないバイク→回さないと楽しくないし回すと「オレは速いんだ」と勘違いする音。正直危ない。

・もしかして250ccベスト・バイかな?と乗る前は思っていたけど、オールラウンダーだったら「スズキGSX250R」かな?→ごめん、乗ってないから無責任なこと言えないけど。(乗る前にバイパラのレンタルからなくなってしまった)

・初バイクとして買うならもっと低速からトルクがあるスタンダードなバイクに乗った方がバイクライフが広がりそう。

 

ま、一言でいうと「ヤバいバイク」。マジで。

250ccなりに遅いけど「速い」バイク。

 

でも、興味ある方は一度乗った方が良いと思いますね。ホンダの本気が手軽に体験できる良い機会になるんじゃないかな?だって気軽に「CBR1000RR-R」とか乗れないじゃないですか。でも、これ乗るとホンダの頭おかしい原点(F1とかバイクのレースやってる)みたいなのが垣間見えるのでそれはそれで楽しかったし、こういうモノづくりをずっと続けてほしいなとは思います。あ、でも街なかで試乗しても楽しくないですよ、このバイク。

 

あと最後にこのバイクの一番のポイント。

難なく「ニュートラル」に入ること。全モトグッチ乗りが羨ましいと感じる部分ではないでしょうか?それを言ったら全部の国産が当てはまるか(笑)。

 

後日談。次の日太もも内股がめちゃくちゃ筋肉痛。1時間のレンタルで相当スポーツしちゃったようです(苦笑)。

 

(2021.12.18追記)

こいつの試乗記があったので追記しておきます。