今回は和月伸宏著作のるろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-に出てくる架空の剣術流派飛天御剣流ついての謎に迫る。
飛天御剣流といえば一対多数の斬り合いを得意とする古流剣術であるが、剣心が複数人をまとめて斬るシーンは初期の頃以外殆どない。
しかも飛天の技の殆どが一対一を想定しているような技が多い気がする。
ちなみに四乃森蒼紫は阿武隈四入道を瞬殺、斎藤一とのペアで上海マフィアの倉庫にいた50人ほどを余裕で制圧している。
魚沼宇水は一晩で警官50人を殺り、本条鎌足は複数の逃走兵の首を切り落とし、外印は船上で30人の武道の達人を相手に完勝している。
鵜堂刃衛の心の一方は複数相手に有効であり、警官、護衛合わせて34人が殺され、56人が重傷という成果をみせている。
となると彼らも一対多数は相当得意なのかもしれない。
そうなると飛天御剣流の一対多数の斬り合いが得意というアイデンティティが失われてしまうのではないか?
例えばよーいドン!で何人殺れるか競争したら飛天御剣流が早いのかもしれないがそのあたりの描写はない。
もちろん未だ見ぬ飛天の技があるかもしれない。
念の為作中(北海道編やキネマ版などは除く)に登場する技を検証してみよう。
(技のリストはWikipediaから拝借)
龍槌閃(惨)
どうみても一人用である。
龍槌閃・惨ならば縦に串刺しにできるかもしれないが、なかなかそういうシチュエーションにはならないだろう。
龍翔閃
同上。
龍槌翔閃
同上。
ただし、龍槌閃と龍翔閃を別のターゲットにした場合は2人まで対処は可能と思われる。
もしかしたら龍翔槌閃という逆パターンや惨バージョンもあるかもしれない。
※志々雄真のアジトで四乃森蒼紫と戦ったときに龍翔閃→龍槌閃の組み合わせは行っていた。(2019年5月追記)
龍巣閃(咬)
乱撃系は一応複数人に斬りかかることはできそう。
双龍閃(雷)
二段抜刀術なので、二撃目を別のターゲットにすれば可能か?
しかし複数の敵がいる状態で納刀は危険な気がする。
龍巻閃(凩・旋・嵐)
敵に囲まれたときなら有効と思われる。
ただその場合は倭刀術の戰嵐刀勢の方が有効かもしれない。
土龍閃
複数の敵に有効と思われる。
ただ地形によっては使用できないという欠点もある。
もしかしたらそれぞれの地形によって有効な飛天の技が存在するかもしれない。
飛龍閃
敵が複数いた場合に刀が無くなり無防備になる可能性大。
飛天の抜刀術は隙きを生じぬ二段構えらしいので、何かしら対処方法がある可能性はある。
それか本来は脇差を投げるのかもしれない。
ただどちらにしても抜いて刃を相手に向けて投げた方が威力は高いと思う。
不殺でない本来の方法があれば見てみたい。
龍鳴閃
複数の敵に有効かもしれないが効かない敵がいた場合に納刀するのは危険かも。もしかしたらそのまま抜刀術への派生があるかもしれない。
ちなみに比古清十郎の刀は鍔がないので龍鳴閃は使えないと思われる。
もし使えているなら双龍閃・雷を出す前の納刀で龍鳴閃が発動しているはずだからだ。
九頭龍閃
射線にいればもしかしたら最大九人の敵まで対処可能?
天翔龍閃
真空の作用で複数人を一箇所に吸い込んでから二撃目でまとめて斬りつけるなら可能?
うーん…
飛天御剣流の技は基本一対一を想定しているように見える。
通常の斬り合いがで一振りで4,5人をまとめて斬るのが一番効率が良さそうだ。
しかしそうなると雑魚相手しか通用しないだろうし、他の猛者と大した差がない。
まぁ比古清十郎クラスなら通常攻撃で剣心クラスを複数まとめていけるのかもしれないが…
それか剣心は師匠を見て飛天御剣流は一対多数が得意と勘違いしてしまったのかもしれない。