大日如来について
大日如来は、真言密教において一切諸仏諸尊(しょぶっしょそん)の根本仏として帰依し観想される本尊です。その存在は、真言密教の教えの中心であり、宇宙の真理そのものを表しています。
大日如来の名前の由来
大日如来の名前は、「大日」とは太陽を表す「日」に、「大」を加えたものです。しかし、その意味は太陽の光にとどまらず、大日の智恵の光が、昼夜を問わず全てのものに照らし、無限の慈悲を持ってすべての衆生を救済することを示しています。この光は決して衰えることなく、常にすべての存在に働きかけ続けるため、「大日」と名づけられています。
大日如来と真言密教の教え
真言密教の根本経典である『大日経(だいにちきょう)』と『金剛頂経(こんごうちょうぎょう)』には、大日如来が衆生の救済者として説かれています。これらの経典には、諸仏諸菩薩が大日如来から生じ、その徳を分担し、救済の活動を行っていると説かれています。すべての諸尊の働きは、大日如来の智恵と慈悲の顕現であり、その存在自体が宇宙の真理と一体化しています。
両経典に描かれる大日如来の姿とその関係を表したものが「胎蔵曼荼羅」と「金剛界曼荼羅」です。この二つの曼荼羅に描かれた大日如来は、密教における宇宙の中心的存在であり、すべての仏の根源です。
大日如来の姿
曼荼羅に描かれる大日如来の姿は、釈迦如来や阿弥陀如来のような出家者の姿ではなく、王者のような姿をしています。髪をうず高く結い、きらびやかな宝冠をかぶり、装身具を身につけたその姿は、宇宙の真理を体現する絶対的な本尊としての威厳を表しています。また、その背に描かれる光背は、宇宙の中心としての大日如来が、全ての存在を照らし出していることを示しています。
両部曼荼羅に描かれる大日如来の姿は、手の印(手の結び方)が異なり、それにより胎蔵大日如来と金剛界大日如来と区別されています。
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胎蔵大日如来
「法界定印」を結び、膝上で左手の掌を仰け、右手の掌を重ね、親指を合わせた姿で描かれています。 -
金剛界大日如来
「智拳印(ちけんいん)」を結び、左手の人差し指を立て、右手でその指を握る姿をしています。
大日如来の功徳
大日如来は、すべての仏や菩薩の根本仏として真理を象徴する存在であり、その功徳は非常に広範囲です。大日如来に帰依することで得られる主な功徳には以下のものがあります。
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煩悩の消滅
大日如来の智恵の光は、私たちの心に積み重なる煩悩を焼き尽くし、清浄な心を取り戻す助けとなります。これにより、人生の悩みや苦しみから解放され、平穏な心を得ることができます。 -
悟りの開花
大日如来は宇宙の真理を体現する存在であるため、その教えに従うことで、私たちは真理への道を進むことができ、最終的に悟りを開くことができるとされています。 -
無限の慈悲による救済
大日如来は、全ての衆生に無限の慈悲をもって救済の手を差し伸べています。苦しむ者を助け、迷う者に光を与える存在として、どのような状況にあっても救いの道を示してくれます。 -
障害の除去と繁栄
大日如来の加護を得ることで、生活の中で遭遇する様々な障害を乗り越え、物質的・精神的な繁栄を得ることができます。特に、人生における困難や試練を乗り越えたい時、大日如来への祈願が効果を発揮します。
大日如来の真言
大日如来に祈りを捧げる際に唱えられる真言は以下の通りです。
オン アビラウンケン バザラ ダトバン
この真言を唱えることで、大日如来の無限の智恵と慈悲に繋がり、その功徳を得ることができるとされています。
総括
総じて、大日如来は真言密教の宇宙的真理を象徴する存在であり、その智恵と慈悲の光はあまねくすべての衆生に平等に降り注ぎます。両部曼荼羅に描かれる大日如来の姿は、宇宙の中心に位置する絶対的な本尊として、無限の力と威厳を象徴しています。その深遠な教えに触れることで、私たちは真理を理解し、煩悩を乗り越えて悟りへの道を歩むことができるのです。
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