三角の包み雛 男雛と女雛の飾り方は…? | 包み結び 櫻撫子のブログ

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3月3日は桃の節供、女の子の節供、上巳(じょうし)の節供などと言われていますが、もともとは人形(ひとがた)に身体の穢(けがれ)を移し、川や海に流して厄を払う厄除けの行事でした。

今のように、雛人形を飾るようになったのは、江戸時代になってからと言われています。

ということで…、人形(ひとがた)をイメージしたお雛さまの包みをラッピングのお教室で皆様にご紹介いたしました。


~三角の包み雛~


リーバーシブルのもみ和紙を使って


風呂敷の包み方からヒントを得て、なんとなく折っていたらできてしまいました~

1枚の紙で折っていますが、帯のあたりは、ちょっとテクニックが必要かも…

私のオリジナル作品でございますよ♪

中に可愛らしい雛菓子を入れたり、贈り物に添えるメッセージを入れたり、小さく作って、季節の贈り物のオーナメントしたり…

もちろん、このままお飾りしても可愛らしいですよ。


~三角の包み雛(バージョン2)~

和柄のリボンの帯を締めて

こちらの方が帯のあたりの折り方が簡単ですよ。


~ブラウススタイルのお雛様~


こちらはOPPの透明な袋の中にお雛さまの包みを入れて、襟を折ったブラウススタイルのお雛さまのプチバッグです。


~左上位のお雛様(京都風)~


皆さんはお雛さまを飾る時に、男雛と女雛を飾る位置で悩みませんか?

そう、男雛と女雛を飾る位置が関東地方と関西地方(京都)では、違うようですね。

最近の東京では、ほとんどが関東風の飾り方ですが、私は京都風の左上位の考え方で、上の写真のように男雛を向かって右に飾ります。

なぜゆえに…?


~関東風の飾り方~


男雛が向かって左、女雛が右


お雛様は京都の御所でお暮らしになっている天皇と皇后のお姿を人形で表したものです。

京都の御所では、天皇は向かって右、皇后は左に座っておられました。
これは左上位の考えからきているからなんですよ。

左上位とは、中国から伝わった考え方で、天皇や皇帝は北を背に、南に向かって座って、国を治めるとされていました。
これを「天子南面す(てんしなんめんす)」といいます。

天皇が南に向かって座ると天皇からみて、天皇の左側は東になり、右手は西になります。

昔から東は太陽が昇る尊い方角とされているので、左(東)が上座となります。
そして、太陽が沈む右(西)は下座となり、ここから左上位の考え方ができたそうです。

相撲の世界でも東の横綱のほうが西の横綱よりも地位が上になります。

お雛さまは南に向かって座っていますので、男雛は向かって右側(東)に女雛は向かって左側(西)に飾ります。

ちょっとややこしいですが、自分が南に向かって座っていると思って、考えるとわかりやすいですよ♪

実は、関東風の飾り方は西洋風なんですよ。

西洋で男性が女性をエスコートする時は、女性は男性の左側(向かって右)に立ちます。

関東風の飾り方は、昭和天皇の即位の式の時に天皇と皇后の立ち位置を西洋風に合わせたのが始まりとされています。

左大臣と右大臣、左近の桜と右近の橘を飾る位置も昔から変わりませんが、男雛と女雛の位置だけが西洋風になってしまいました。

私はやはり昔からの左上位の考えに従って、お雛さまを飾りたいと思います。

皆様のお宅では如何ですか?

マダムがお強いお宅では関東風(西洋風)がお似合いかもしれませんね♪


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