血の祝祭日 1963
2000人の狂人 1964
カラー・ミー・ブラッド・レッド 1965
パイオニアでありながら、一周して成熟したような描写が特徴的です
具体的には2000人の狂人が、スーツを着た一般市民という発想にある
『パージ』みたいに見るからに怖い感じの演出がなされていない…
また巨大な岩を腹に落としての人体破壊シーンは特に印象的なのに
スッとそのシーンが終わり、
市民が物珍しく素敵な皆既日蝕を見るかのような半笑いの眼差しを
舐め回すように写しぐちゃぐちゃの肉体よりそれを見ても半笑いな人間が恐ろしいという
初にして完成形を提示している
そして最終章では人の血を画材とし絵を書く画家という設定で既に降参ですが、それだけに留まらず人の目の横にナイフを入れて髪を鷲掴みにし顔面をキャンバスに擦り付けて色を塗る描写に戦慄を覚えました…
ただただ生唾を飲み込む音だけのする部屋で巻き起こる惨劇の目撃者となるだけです
演技や予算が監督の発想に置き去りにされているがそれが本作の味でもあり欠点でもあり