馬の型ぬき | 対馬シーロード

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国境の島:長崎県対馬市から発信。
朝鮮通信史絵巻の人形300体を制作中。
















     


馬作りは私の鈍い脳で一年かかりました。


馬がうまく出来なくて 丸一年かかりました。

手先が器用だとか言いますが、私は手でなく脳が作ると思います。

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(耳は石膏で型抜きしにくいので、印だけです)

私の頭の中に馬の姿をコピーするのに一年もかかりました。

この馬は一日ほどで形になりました。

前回の馬の三分の一の大きさです。

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石膏を流し込んで型半分を型取りします。

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石膏から水分が出ますので、大きめのナイロンを敷きます。


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最初は半分、次には馬の部分に油成分をぬり、その上から石膏を

流します。果物のモモを連想してください。

石膏で馬を丸包み込む状態です。

桃太郎がももから飛び出すように馬が中にいます。

丸一日おいて型からはずします。

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この時の石膏の重さは約10kあります。

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型ぬきしたこの中に水糊を使い和紙を重ねて貼って行きます。

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型から抜いた和紙の馬。この型を合わせて一頭の馬ができます。

最近対馬は雨が多くて和紙が乾きません。

まだ湿っている和紙をせっかちな私が型からはずしました。


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人形の体も同じことです。

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凹部分に和紙を張って型をぬくとこの状態です。

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回りのいらない部分を切ります。

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背と腹を合わせて体が完成です。

和紙は型が乾かないうちに動かすと型崩れします。

せっかちな私は乾くまで待てないのですが。

人間修行中と思い待ちます。笑。それでも待てない時があります。

完全に型の中で和紙が乾燥すのを待っていたら 私が100歳まで

生きないと完成しません。

この状態からまだ何枚も和紙を張り、なるべくきれいな裸体を仕上げます。

石膏の型からはがした和紙の馬形をみた時は、そうですね。。。ドキドキ

逢いたい人に会えたような感動があり、たぶん私の顔は最高です。笑。

それは物つくりをする人にしか、分からない感動の瞬間です。