おひな様を見に行く 第5回(全5回)
今回のお雛様に、5回目のおいでにお礼申し上げます。
展示座敷でしたら美味しいお茶などもお出しできますのに。
今回は洋風人形は出ていませんでしたが、
この人形さんが一体だけです。

江戸の参勤交代の行列の様子を、平面の厚紙に薄く綿をいれて絹に
顔を描くいたものです。

胴体は木です。木目込み人形。
この人形が私の目を止めたのは、作家が人形の右足を少し浮かせています。
この子は何を見上げているかは読み取れませんが、
何か心弾むものを見てる様子だろうと、私の心が弾んだのです。

日本各地の観光地にはこんな人形がよくありました。
最近の土産物は国産ではなく海外で作られています。

手作りの地蔵人形です。作者の心が作品に出ます。
地蔵人形は寂しく表現されるものと、このように温かく表現されるものとが
あるのは私が感じることだけかも知れません。

貝合わせ。平安時代の遊びで、貝は合わせたときに他の貝とは合いません。
そんなことから、女性が嫁ぐときに道具の一つとして持たされたと聞いて
いますが、もともとの貝合せは、歌合わせなどもあったようです。

貝を合わせて遊ぶときは360個の貝を用意して、その中から合わせて
行きますが、貝合わせは現代の神経衰弱のようなものです。

袋帯で作った”几帳”と呼ばれるものです。

鶴の刺繍。昔から鳥は人間の憧れでした。
気が冴え無い時私は空の鳥を探します。鶴などは身近にいませんが
カラスでもいいのです。

帯で作った椅子掛け布。

プラスチックのネジまき人形。

ネジを巻くと動き出してハイハイします。

そこまでは普通なのですが、お尻を振り振りするのが面白のです。

6回程ねじまきして、笑いました。私の精神年齢6歳。
5回にわけてみました。私の勉強不足もあり説明が足りないことも
ありましたが、最後まで見て頂きありがとうございました。
詩人や、画家は作品を残しそれぞれに今でも価値あるものがあります。
人形は庶民に身近なものだけに、そんな価値はありませんが、
見る人の心にほんの一瞬でも微笑ましい光景で入り込めればいいのです。
人形では 人間国宝の 平田郷陽 と言う生き人形師から
人形作家になられた人です。
いくら人形が嫌いな人でも、平田氏の作品には目を止めます。