寒いのは嫌ですが、寒に入ると対馬は海から揚がる食べ物がおいしくなります。

天然のかきをいただきました。天然かきは小振りです。

食べ方いろいろですが、大根おろしを入れると おいしいかは
わかりませんが実家の祖父がそのようにしていました。

左はポン酢、右は大根おろしが入っています。
酢だけでも美味しいと思います。

ひおうぎ貝をいつも湯でるので、焼いてみました。
焼いたが甘い味がします。
かき打ち
対馬(私は対馬の真ん中)は毎年旧暦の12月になると かきの口開け
という言葉のとうり かきを採っていいですよ と言う時期がありました。
潮の引いたのを待って、かきを打つのです。
かきが岩場にあるのを、かきの蓋をあけるようにして身を採ります。
その時道具がいるのですが専用の
かき打ちとよばれるカッコ(草をとる道具)に似たものです。
かき打ちで私には楽しい思い出があります。
村の人と集団で磯場に行くのですが、そのころは娘さんと呼ぶような
お姉さんがたくさんおられました。
20歳の冬の寒い日でしたが皆さんと一緒で楽しくて、ちょと大人になった
ようで嬉しくて、連れていってもらいました。
そこまでは良かったのですが、海の石垣のようなところにすごくかきが
ついていました。5人くらいでキャキャ楽しい話をしながらだんだん
海につかり気が付いたら寒中なのに腰までつかり誰かが
「も少しつかるともっとあるよ」と言うとまた深くまでつかりました。
近くを歩いていく中年のおばさんらしき集団が私たちの事を笑いながら
「この寒いのに潮が引かないうちから、潮に浸かってかきを採る馬鹿がおる
あら あんたもおったとね。」と私に言われました。
しばらくすると寒くて寒くて、ブルブル。それでも何かおかしくて笑う。
みんなの寒い寒いと言う顔が面白いと。またキャアキャア笑う。
私たちを馬鹿にしたおばちゃん方もつられて、大笑い。
こんな風景にはもう出会えません。この思い出を書きながらその時の
お姉さん方の顔と、今の年をとられた顔を思いながら人間ていいなー。
でも海の中はわりと温かいのです。思いでも海水のように温かかったです。