創作人形は私の本業の仕事の合間に生まれます。
専業の人形作家のように時間をかけない分、3分でも10分でも私には
貴重な時間なのです。
子育てに似て一生懸命になっても気にいる作品に出合えません。
それでも、ひとつ また ひとつ と手塩にかけて仕上げます。
テーブルの上で何日も手足を付けてもらえない人形。
事務机の横で髪の毛を付けてもらえない人形。
洗面台の後ろで和紙のくりぬきをしたままの人形。
でもこんな人形たちは毎日私の声を聞いて暮らしてます。
仕事の話、子供達の会話、世間話、夫婦喧嘩、。。。。耳をすませて聞いて
ます。
もし、人形と会話することができたら、私の事をなんと言ってくれるかしら
とそう思うだけで一日が、とても楽しくなります。

手はちりめんの布をミシンで縫って、ひっくり返して、銅線やアルミ線に
綿をまいて入れます。指が自由に動かせます。

少しの時間でも作業はあります。部品工場のように作ります。

顔はまだ仕上げ半分ですが気が向いた時、作ります。
みんな私の仲間です。