阿蘇山(03月01日~04月05日15時00分まで) | 時代おくれの男

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人知れず咲いて 人知れず散っていく

県名…熊本県
火山…阿蘇山
火口…中岳第一火口
経度…北緯 32度53.06分
緯度…東経131度06.23分
標高…1592m(高岳…三角点)
標高…1300m(中岳第一火口)
管轄…福岡管区気象台

規制…火口周辺警報【噴火警戒レベル2(火口周辺規制)】

 

【火山レベルの理由】

阿蘇山では2024年01月23日に実施した現地調査で火山ガスの放出量が1日あたり2000トン多い状態でした。GNNS連続観測では2023年12月頃から深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線及び広域の基線において伸びの傾向が認められています。以上の事から2024年01月23日15時00分に火山レベルを引き上げました。

【防災上の警戒事項】

中岳第一火口から概ね1kmの範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。また火山ガスに注意して下さい。地元自治体の指示に従って危険な地域には立ち入らないで下さい。

【前回までの火山活動】
2024年03月01日16時00分のブログで確認して下さい。

【火山の状況に関する解説情報】

(03月01日~03月08日15時00分まで) 第  11号

中岳第一火口では白色の噴煙が最高で火口縁上900mまで上がりました。夜間に高感度の監視カメラは火映を観測していません。03月07日に実施した現地調査では火山ガスの放出量は1日あたり1000トン(前回は02月27日の2500トン)と多い状態でした。火山性微動の振幅は小さな状態で経過しています。火山性地震は少ない状態で経過しています。孤立型微動は概ねやや多い状態で経過しています。GNNS連続観測では2023年12月頃から深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線及び広域の基線において伸びの傾向が認められており深部のマグマだまりへのマグマの蓄積が進行しているものと考えられます。

 

(03月08日~03月15日15時00分まで) 第  12号

中岳第一火口では白色の噴煙が最高で火口縁上700mまで上がりました。夜間に高感度の監視カメラは火映を観測していません。03月07日に九州地方整備局の協力により上空からの観測では中岳第一火口内に湯だまりを確認しました。また引き続き中岳第一火口内に地熱域を確認し南側火口壁が最も高温でした。03月11日~03月14日にかけて実施した現地調査では火山ガスの放出量は1日あたり900~1600トン(前回は03月07日の1000トン)とやや多い状態でした。火山性微動の振幅は小さな状態で経過しています。火山性地震は少ない状態で経過しています。孤立型微動は概ねやや多い状態で経過しています。GNNS連続観測では2023年12月頃から深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線及び広域の基線において伸びの傾向が認められておりましたが01月下旬以降から伸びの傾向は停滞しています。

 

(03月15日~03月22日15時00分まで) 第  13号

中岳第一火口では白色の噴煙が最高で火口縁上600mまで上がりました。夜間に高感度の監視カメラは火映を観測していません。03月15日と03月21日に実施した現地調査では火山ガスの放出量は1日あたり1400~2200トン(前回は03月14日の900トン)とやや多い状態でした。火山性微動の振幅は小さな状態で経過しています。火山性地震は少ない状態で経過しています。孤立型微動は概ねやや多い状態で経過しています。GNNS連続観測では2023年12月頃から深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線及び広域の基線において伸びの傾向が認められておりましたが01月下旬以降から伸びの傾向は停滞しています。

 

(03月22日~03月29日15時00分まで) 第  14号

中岳第一火口では白色の噴煙が最高で火口縁上900mまで上がりました。夜間に高感度の監視カメラは火映を観測していません。03月27日に実施した現地調査では火山ガスの放出量は1日あたり600トン(前回は03月21日の2000トン)と少ない状態でした。火山性微動の振幅はやや大きな状態で経過していましたが03月23日頃から小さな状態で推移しています。GNNS連続観測では2023年12月頃から深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線及び広域の基線において伸びの傾向が認められておりましたが2024年01月下旬以降から伸びの傾向は停滞しています。

 

(03月29日~04月05日15時00分まで) 第  15号

中岳第一火口では白色の噴煙が最高で火口縁上800mまで上がりました。夜間に高感度の監視カメラは火映を観測していません。04月01日に実施した現地調査では火山ガスの放出量は1日あたり1300トン(前回は03月27日の600トン)とやや多い状態でした。火山性微動の振幅は小さな状態で経過しています。火山性地震は少なく状態、孤立型微動はやや多い状態で経過しています。GNNS連続観測では2023年12月頃から深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線及び広域の基線において伸びの傾向が認められておりましたが2024年01月下旬以降から伸びの傾向は停滞しています。