アートアドバイザーへの道 ーラリックに魅せられてー | 鶴田さやかオフィシャルブログ Powered by Ameba

アートアドバイザーへの道 ーラリックに魅せられてー

父  鶴田浩二は、

生前、色々な方からありがたいことに、

贈り物を頂きました。

その中には、

通常なかなかお目にかかることも

ない様な珍しい物もありました。

それぞれの名産品や、

立派な鹿のツノのある剥製、

甲冑や日本刀、

絵画などなど、、

私のアンティークとの初の出会いは、

父が懇意にしていただいていた方からの

古伊万里の食器セットでした。

豪華絢爛な独特の風合いに鶴田も、

大変お気に召して、

我が家の食卓には行く度も登場していました。
 
当時は取立て、

それ程気にもとめてもいなかったのですが、

鶴田と別れた後、

詳しくご存知の方がその器について、

「この古伊万里は献上手と言って、

大名やお公家さんに献上された器だ。

と知らせて頂きました。

その後、箱根の美術館で出会った

ラリックのガラス作品の美しさに出会いました。

19世紀に活躍したフランスの

ガラス・ジュエリー作家、ルネ・ラリックの

作品を見た時、私はその世界観に今迄にない

魅力を感じました。

香水瓶として作られた物でも正に芸術作品。

美しさの中にも斬新さもあり、

200年の歴史を掲げつつ、

新鮮さも 感じられる作品でした。

その頃、19世紀後半といえばアメリカでは、

私も馴染み深い ニューオリンズjazz が 

生まれた頃。曲を聴きながら、

作品をながめると何とも

豊かな気持ちになります。

ある時、鶴田が残していった

アンティークやらを、

鑑定する番組の企画があり、

その時にご紹介頂いた、

本郷美術骨董館の鑑定士の方と

色々アンティークの奥深きお話しを聞き、

私も、こんな素敵な歴史を奏でた作品には、

ひとつ、ひとつの物語があると思いました。

あらゆる美術品や、

アンティークの物語を含め、

次なる継承者さんに橋渡しをする

すてきなお役目が出来たらと思っています。

又、私の様に、価値をよく分からぬまま、

手放してしまったり、、

大切な文化遺産が陽の目を見ずに

ホコリをかぶっていては申し訳なさすぎる、、

是非、その橋渡しが叶うことを祈りつつ、

一役を担えればと、願っています。