- 発売当時、たぶん、タイトルと装丁に惹かれて
- 購書したんだと思います。
買ったはいいものの、毎度の「積ん読」となり、
たしかその年の『このミス』で1位になったりして、
返って疎遠になったまま本棚の肥やしになって
おりました。
今回たまたま、肥やしの整理をしている際に
目に留まり、新緑のこの時期に読んでみようかと
ひもときました。
著者にも作品にも、情報や思い入れは全く
持っていません。
「新本格」と呼ばれる人の作品は初めてです。
文体は好きでも嫌いでもありませんでした。
私は、リーダブルであるということは大切だと
思っていますが、文章はとてもリーダブルです。
だから、現在進行中の物語と過去の物語を
するすると読み進み、頭の中で映像を結び、
さてこれらが最後にどう収斂してゆくのかと
楽しみにしていた矢先に
「は?」
と思って自分の読解力に猜疑的になり、
ちょっと戻って読み返して
「へえ」
と気付いて、動かしていた映像を一から
再構築して、新たな心持ちで読み終えました。
文章の力はすごいと思いました。
読後は清々しさが残りました。
残りましたが、個人的にはもっとグルーヴ感と
カタルシスがほしかったです。
もっとぐらぐらしたかったです。
わがままですけれど。
でも、もういちど頭から読み返すと、全く違った
お話に思えるのでしょう。
抽象的ですみません。
6年目の邂逅でした。
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