平成の終わりと令和の始まり | 敦賀明子のN.Y.漫遊記

敦賀明子のN.Y.漫遊記

NewYork在住のジャズオルガニスト敦賀明子の日記です。

普段アメリカに住んでいるとほとんど意識することはないのですが、年号が変わるというニュースを通して自分の人生を振り返ってみました。

ちょうど昭和の最後ぐらいからジャズピアニストとして大阪を中心に演奏を始めたので、平成はまさに音楽、まあバンドマン稼業まっしぐらでした。気がついたらニューヨークまで来て、それも19年も経ってしまった。でも改めて振り返ってみても楽しい平成の時代だったな〜そして令和の時代。令和という言葉の響きがとっても好きです。照れ

最近ちょっとした気づきがいくつかあったので、忘れないうちにここに書いておきたいと思います。

 

ついこの間、オルガニストのラリー・ゴールディングスの演奏をマンハッタンのクラブ、Jazz Standardに聴きに行ってきました。

メンバーはピーター・バーンスタイン(ギター)とビル・スチュワート(ドラム)。なんとこのトリオ結成30年なんだそう!それを聞いて椅子から転げ落ちるかと思うくらいびっくりしました。いやーホントに月日が経つのは速い!

そして最初のセットはバーカウンターで聴いていたのですが、あまりに素晴らしいので次のセットも聴くことに。そしたらピアニスト&オルガニストの山中みきちゃんが、オルガンの真後ろの席でみるから一緒にどうぞ!と誘ってくれたのでご一緒させてもらうことに。

普段オルガニストのプレイを後ろから見ることはほとんどないので、どういう風に楽器をコントロールしているか興味深く見始めた・・・・のもつかの間、釘付け!瞬きしたかも覚えてない!

すごい演奏でした。そしてラリーの技がすごい!改めてオルガンという楽器の奥の深さ、そしてこの楽器の自由さを再確認しました。

ここ数年、キネシオロジーを通して、自分自身の思い込み、〜しなければ、〜であらなくてはという気持ち、心の癖(信念体系)を手放していくというワークをしてきたのですが、オルガンこそそういうのが全くない、何でもオッケーの楽器、そしてキネシをやって来たのはこのためだったのかもしれないと思いました。

 

ピアノのように手の形も決まりはなく、弾き方も、音も、ドローバーで自分の気持ちの赴くままに好きな音を弾き、レスリースピーカーを回してもっと気持ちよく弾く・・・あああ〜なんて楽しい!

 

そして自分自身に関して気がついたことは、もっとリラックスして弾くということ。身体も心も柔軟に、どこにも余分な力が入っていない状態で、まず自分が気分よく弾く。そして一緒に演奏しているミュージシャンとの会話を楽しむ。何でもオッケーだから、他の人が何をやったってオッケー。そこから新たな物語が生まれる。これからどんな物語が生まれるのかな?

令和の時代、もっともっと余分な物をそぎ落として、心が感じる物だけを音で表現したい。

なんだかとっても楽しみラブ

 

そしてもう一つ。

尊敬して止まないドクター・ロニー・スミス。

彼はここのところ呼吸するのがちょっと大変で、普段の生活では酸素吸入器をしようしているので、時として話すのがしんどいときもあるのですが、先日、久しぶりに演奏した数日後に電話で話したら

演奏がとっても楽しかったらしく、まるで別人のように声にハリがあり、喜びが伝わってきました。音楽がどんな薬にも勝るとルーさんのお医者さんが言ったそうなのですが、本当にその通り。私たちは音楽に生かされているのだと思った瞬間でした。


いよいよ今日と明日、待ちに待ったDizzy’s での演奏です。令和になって初めての演奏、そして今日は新月。はじまりのとき。新たな気持ちで演奏に臨みたいと思っています。



 届いたばかりの私たちのニューアルバム!