昼休み、私は自宅で昼食を食べる。
メール便が届いていた。
差出人は、福岡で大学に通う次女。

画題【男は黙って釣りをする】だそうだ!
漆喰調に仕上げ、針先で引っ掻いて下地を出している。
素朴な風合いが、ホッとする作品・・・。
いつもの橋脚の下、デイゲームで鯉を引っかけた日の写真が原案になっている。
黙って釣りをする・・・なんだ!
家族の遊びに、「釣り」はいつもあった。
幼い頃から、釣りに連れて行くも、釣りは「黙って」の姿勢が私にはある。
いやいや、釣り始めると「他が見えない?」そんな親父像だったのかなぁ~。
しかし、「黙って」・・・の「孤独感」・・・、とても良い事だ。
私自身、一人っ子で育ち、いつも深夜に戻る両親を待てずに、眠りに落ちていた。
でも、翌朝、両親はいつも私のソバに寝ていた。
大好きな朝だった。
一人で遊ぶ事は、生まれながらだが、いつも「想像・創造」の中で幸せだった。
中学生で、自転車の一人旅・・・。
たくさんの一人を味わい、楽しんだ。
両親は他界し、孤独の中に私を置き去りにした?
いや、たくさんの思い出に包まれ、今、私は、その両親の愛に包まれている。
釣りは、孤独がいい。
黙って、たくさんの深い世界に包まれるといい。
子供達が育ち、今度は、その成長に寄り添えた幸せに浸っている。
私は、子供達を、どれくらいの「思い出」や「愛」で包み込んであげられるだろう・・・。
ありがとう!!
父は、ワガママで、そして元気だ!!