一ツ瀬川の堤防を走る。
どうせ車で走るなら、目的地まで好きな道を通りたい。
仕事中のささやかな楽しみ?
時折、潜水橋の隅っこに止まるヤマセミを見たりする。
私が3歳の頃、親父が鮎釣りの為、川に繋いでいた舟の上で、親子3人弁当を食べた事を覚えている。
折に触れ遊び場となった川は、見慣れた景色でホッとする。
金丸堰に差し掛かったとき、向うの山肌に山桜の朱色の葉が光っていた。
前方から、自転車に乗った2人の子供・・・。
車を止め避けていると、近づいてきた自転車の子供は、長男とその友達だった。
「昼から友達と遊びに行くわ!」
そう言っていた長男の顔が浮かんだ。
速川神社まで目指したらしいが、友達が恐がり引き返したそうだ。
大して冒険をしない息子だと思っていたが、たくましくなってきた感じがした。

堤防道は、我が家の誰もが好きな場所なのかも知れない。