それは、金曜日の夕食の事だった。
腹痛を訴える次男に、私は
「また、食べたくない、勉強したくないからってそんなこと言って・・・。」
と、叱ってしまった。
土曜日の朝も、彼は腹痛を訴えた。
出勤後、ママからのメールで『小児科で点滴中』の報告を受け、ダメな親だと反省してしまった。
小児科の先生が、もしかして・・・と診断された状況が、その日の深夜に起きてしまった。
AM2:00、宮崎市の「宮崎市郡医師会病院」へ向かった。
「いてェ~、腹痛ぇ~。」と、言い続ける次男を、後部座席に寝かせて・・・。

小児科で診察を受けると、外科の先生に引き継がれた。
CTスキャン室へ・・・。
そのレントゲン写真を見ながら、『虫垂炎(盲腸)』を断定された。
続いて、執刀医の先生に引き継がれ、翌朝、入院・・・手術となった。
折りしも、台風が近づいている日だった。

不安一杯に、次男も、そして親である私達も・・・、先生にすべてをゆだねた。
手術室に入る前、私は彼と握手した。
車椅子で入った次男は、意識朦朧の状態でベットに寝かされて出てきた。
麻酔が切れ、痛みが襲う。
だが、私達の帰った病室で、彼は1人で耐えた。
立派だと思った。

台風が過ぎた翌日の今日、姉兄達の体育祭があった。
学校に行く前、そして体育祭が終わってから、彼のベット横に集まった。

そう言えば、救急患者が処置を待つ間、寝かされている病室で、
「いてェ~、腹痛ぇ~。・・・血が騒ぐっつよ!」
と唸り、周囲の患者さんや、付き添いの人達がクスクス笑っていた。
本人にしてみれば、凄く痛いのに笑うのは失礼!だそうだ。
ごもっとも!