いじめられちょる！

ボクは、いじめられちょる！
夜、宿題をしていた次男４年が言った。
振り返って顔を見ると、涙目になっている。
まず、状況を聞く。
最近出来た、「地区児童館」へ友達と行っていたら、近所の上級生に「チビ」とからかわれ、乗っていた「自転車」を笑われたそうだ。
「チビ」・・・そう、彼はクラスでも１・２番を競うチビだ。
生まれが３月末であることもあるが、軽度な左手足の麻痺が影響していることも否めない。
そう「チビ」だ。
「自転車」・・・そう、今高校１年の長女が、幼稚園の頃買って貰ったマッキーマウス柄の赤い自転車だ。
サイズも一際小さいが、次女も長男も乗り継いで来た「自転車」。
誰が見てもボロで、小さい次男が乗っても小さい「自転車」だ。

親としての感情を湿らせて言う前に、長男６年に相談してみた。

まず、チビと言われた事に対して・・・
「気にし過ぎやしぃ～！いろいろ言われたり、悪戯されたり、そんなんいっつもある事やじぃ～！」

続いて、自転車の事について・・・
「あの自転車に乗っちょったら、誰からでも笑わるっちゃが！ボクもいっつも笑われちょったが！今、ボクが乗っちょるマウンテンバイクでも、いっつも笑わるっ！どうせ、このマウンテンバイクがお前にいっても、笑わるっちかい一緒やが！」

親の感情の入らない、兄弟の見解は駆け引きも甘やかしも無い。
兄の乗っているマウンテンバイクは、やはり長女が近所から貰ったもので、代々受け継がれている。
ボロである。
私に涙目で訴えた次男も、兄の言葉で黙ってしまった。

実に格好いい兄弟であり、自慢の息子達である。