次男、小学4年生。
夕食の時、姉兄達の態度に反発してイラついた。
テーブルを叩いて、大声で文句を言った。
状況や原因はともかく、私は次男を殴り、腕を掴んで廊下に引っぱり出した。
後ろ向きに倒れた次男は、すぐさま起きあがり壁を背にして気をつけの姿勢で歯を食いしばっていた。
「あんたが悪いのだから、ちゃんと姉ちゃん兄ちゃんに謝ってから、さっさと食事をしなさい!」
とママが注意していた。
確かに、姉兄は何も悪くないのかも知れない。
しかし、私はあえて
「お前らは、弟だからとか、年下だからとか、そういうバカにした態度で接したりしていないか?兄弟姉妹でも、一人一人の人間なんだ!ちゃんと接してやる事が大切だ!」
と説教した。

「お父さんの言いたい事、私には判らない!」
次女は、思ったことをはっきり言う。

判らなくてもいいと思った。
ただ、成長に伴い自分の感覚のみ優先し、年下の気持ちを思いやれない人間にはなって欲しくないと思った。
姉妹兄弟であれ、年上であれ、年下であれ、親であれ、子であったとしても、それ以前に人として接することを忘れて欲しくないと思った。

私が何を言いたかったか理解出来たか判らぬ次男が、今朝、私を見て嬉しそうにしていた。
「お前、目上の人に接する態度を気をつけろよ!」
頷きはしたが、いつも彼のこの態度が姉兄には頭に来る原因の一つでもある。
ママにしてみれば、姉妹兄弟のケンカなんて放っておけばいい・・・と思っているのだろうが。