メリークリスマス。
といっても私は中国の空の下。こちらではやはり新年の祝賀が主で、クリスマスといってもイルミネーションは華やかですが、特段の行事はありません。ちなみに恋人たちの一大イベントはバレンタインデーだとか…。

さて、今回の訪中の目的は、超党派若手国会議員10名ほどで中国の次世代を担う政治家と人脈を築こうとするものです。
北京から内モンゴル、ひいては湖南省と、移動距離にして1500キロを超える行程は決して楽なものではありませんが、日中関係が冷え切った今次、両国の人的パイプの構築は以前にもまして重要な意味を持つようになりました。

李源潮、胡春華、周強…といった、あまり日本ではなじみのない若手リーダーたちとの懇談や宴席を持ったわけですが、彼らは次の次、またはその次ぐらいには政治の表舞台に間違いなく出てくるであろうといわれている人々です。
総じて明るく快活で自信に満ちたその人柄は今の国状を表すようでうらやましくもありましたが、年間8万件以上もの暴動が起きていることや、田舎へ行けばいくほど広がる格差のありさまを見るにつけ、時折これらの政治指導者が見せる危機感は本気だということに気付かされます。

第一、人口統計すら正確に出せないこの国でどうやって国家財政を維持しているのだろう。格差はどうやって埋めるのだろう。進む高齢化に対処する社会保障はどうするのだろう…。ふつふつとわく疑問に明確な答えを得られぬまま、「矛盾こそがこの国の姿」と無理やり納得させて明後日、帰国します。
カンペー(乾杯)。