三重県の松阪市にある木材コンビナート「ウッドピア」に久しぶりに行ってきました。
総敷地面積は約20万坪というから、やはりその規模の大きさには驚かされますが、何より驚いたのはそこで開かれていた銘木市場のセリの様子。
何万本もの巨木が次々に「売り方」の掛け声でセリにかけられていきます。その間およそ10秒ぐらい。その間に高いもので一本200万円ぐらいするものが売られていきます。
伐木してくるのにかかる手間と、そこまで育つのに数百年はかかるということを考えると、それでも採算はトントンだといいます。

そうしたさまざまな木材の「勉強」をしている最中、事業仕分けで国有林野特別会計の見直しのニュースが。

数兆円に膨らんだ借金を返済することに専念するため、今後、国有林野事業は大幅に見直していくというものですが、TPP参加問題をはじめとして、一次産業に厳しい政策ばかりをとる政府のもとで、この借金返済をどうやって成し遂げていくつもりなのか。見通しのない政策が国民の活力をそいでしまっていることに、もうそろそろ気づいてもらわねばなりません。
山から切り出すコストをいかにして下げるか。安定的に平準化された材をいかに持続的に供給できるか。木材需要をいかにして増やすか、などの点で何ら具体的な目標が打ち出されていない現状では批判的にならざるを得ません。

林業は他の産業と比べて政策の「しわ寄せ」をしても、すぐに影響のでるものではありません。それだけに役人も国も、すぐに「弱い者いじめ」をしがちでありますが、木の国の出身として、みなさんそろそろやりませんか。
ご意見をお待ちしております。