寂しい夜 | 劔樹人の「男のうさちゃんピース」

寂しい夜

高校の時に仲の良かった友人が突然、亡くなったそうです。
一緒にバンドもした友人。
今夜は新潟でお通夜で、僕は言ってしまえば自由業なので行きたかったけど、そんなときに限って用があり行けなかったのです。

もう10年くらい会ってませんでした。

さっき、式場にいる友人たちと電話しました。
何人かは、10年ぶりくらいに話したんじゃないでしょうか。

当時、彼と僕と仲の良いグループに一緒にいたSくん。
よく会っていたそうで、4月には一緒に韓国へいったそうです。
亡くなる4日前も会ったと。
最近はバンジョーにこっていると言われたと。
普通に、DVDも借してと頼まれたと。

Sくんの話を聞きながら、10年以上前の記憶が一気によみがえる。
10年も会っていなかったのに、2度と会えないと思うことがこんなに悲しいのでした。
人はいつでも会えると思っていると、30歳くらいになると本当に会えなくなったりするのだな…。

10年以上経って、みんな30歳になる年になって、あの頃の友人たちはほとんど音楽をやめてしまっています。
それが、僕はまだ続けている。
続けてはいるけど大きな成功もしていないものだから、昔の友人に言うのは恥ずかしいように思っていました。

今思えば、なんで一度もその姿を見せられなかったのかと後悔しています。

彼の黒いストラトキャスターのヘッドには、小さなミッキーのシールが貼ってあったことを思い出します。
ヒロシくん、さようなら。もう2度と会えない。

心よりご冥福をお祈りします。