第2896回脳内迷路入り口はこちら





御園と嵐のエピソード。


2人は親友。


御園は嵐を尊敬していた。嵐を親友だと思っている。


は御園を親友だと思っていたがどこか御園を見下している描写があります。


演劇の主役を御園に奪われれ、苛立ちを隠せない嵐。


御園の『嵐にはかなわないよ』という言葉を通りがかった嵐は


あたしにはかなわないよ』と聞き間違えてしまうことで嵐は御園に更なる怒りを覚える。


嵐の苛立ちは、小さな殺意へとかわり、


以前、御園が『家の人が閉め忘れたのかな、もう少し寒くなったら道が凍って危ないね』って言ってたのを思い出し、御園さえいなければ演劇の主役は私だと思っている嵐は、


蛇口を捻り、水をまいてしまう嵐。


その次の日、御園が事故にあったことを知った生徒と嵐。


御園は帰らぬ人となり、嵐は自分のせいで亡くなったと思っている。


もしかしたら御園は私のしたことを知っているかもしれないと嵐は思い、


ツナグを通して御園が誰かに真相を話されるのを恐れた嵐は、


亡くなった人と1度しか逢えないツナグで御園に逢えば真相を隠せると思った。


御園も嵐と逢うことを望み、嵐はツナグを通して御園と逢う。


逢った後に『道は凍ってなかったよ』と歩美から伝言を聞くことになる。


これにより『御園には私の殺意に気づいていた』事を知った嵐は、


愕然とし、泣き崩れ、、最後のチャンスを与えてくれた御園に謝れなかったことを後悔し、


大きな十字架を背負うことになる嵐。





1回目観たときの感想は、


御園は嵐の殺意に気づいており、しかし御園はそこまで嵐を攻めてなかったと思う。


しかし、


『私、ギャルソンは川久保玲のデザインの時の方が好きだったな』というコートの話。


御園が事故をして亡くなった後に、嵐が歩美にそれを言ったことを知った御園は表情を変え


御園が歩美に心を寄せていたことを嵐は知っていたのにも関わらず、嵐が自分の言葉かのように受け売りを言ったことが御園は許せなかった。


私のことを嫌ってた理由は、主役の件だけではなく私が歩美に思いを寄せてたことも気に入らなかったんだと知った御園は、


『道は凍ってなかったよ』と歩美に伝えることによって、仕返しにともとれるトラップをしかける。


もし、嵐が蛇口の水を撒いた事と殺意があったことを正直に言って謝ってくれたら、御園は伝言のことを嵐には言わなかったのだろうと思う。親友に戻れるチャンスを御園は嵐に与えたんだ。


しかし、結果嵐は御園に謝ることもできず、歩美に伝言を伝えられる形で、十字架という因果応報を受けることになった。


と思ったが、、、







しかし、、、


本当の真相は少し違う気がしました。2回目観た時に大きく変化しました。


一つ一つ見直すと、






1、御園が事故にあった時刻はいつ?


2、嵐が水を撒いた瞬間を見ていた御園は果たして嵐の錯覚か?


3、御園が亡くなる直前に残した『嵐どうして?』の意味とは?


4、嵐が泣きながらゴメン、ゴメンと繰り返し御園にいうシーンで、どうしたの?御園も涙を流すがその涙の意味とは?


5、嵐の立場で物語が進む事で嵐の心情が真実だと視聴者は思うが、果たしてそうなのか?


6、御園が歩美にたくした伝言『道は凍ってなかったよ』は嵐の受け取り方次第だったのでは?




まず1。朝の登校時に道が凍っていたことで事故にあったと視聴者が思うがこれは実は違う。


事故にあったのは嵐たちが知る前日の下校途中なのだ。※事故のシーンを見ると水を撒いた場所と事故現場の場所が違います。


そう、事故があったのは嵐が蛇口の水をまいた時刻のおそらく直前。なので事故の原因は嵐が水を撒いて凍った道を通ったからではないのだ。


そして、2につながる。


事故直後、嵐と仲が悪くなっていることを気にしていた御園が嵐に逢いたいと念じた事で御園の生き霊が嵐のとこに飛び、御園は嵐が水を撒いている瞬間を見てしまうことで嵐の犯行を知る。


それと繋がるのが3で、


『嵐どうして』って覚えてる?という嵐の問いに対して、


『覚えてないけど、ずっと嵐の事ばっかり考えてたからじゃないかな?』という御園の台詞は御園の魂(意識)が嵐の場所まで飛んだ事を意味する。


「あたしにはかなわないよ」と聞き間違えて嵐が怒りを持ってしまったことを知らない御園。


亡くなる直前に御園の魂が体に戻った時、『嵐どうして』ていう意味はおそらく↓


『嵐どうして(水を撒いたままいっちゃたの?その理由が知りたい。信じたくないけどもし殺意があったとしたらなぜそこまで私は嵐を傷つけちゃったの?ごめんね嵐)


そう。御園はどこか殺意に気づきながらも、嵐に殺意があったとは考えたくなかったのだ。ただ理由が知りたかっただけで最後の最後まで御園は嵐を信じていた


それは、親友だから。


そして、こんな状況でも御園は自分を責めていたと思う。


嵐『御園はどうして私に逢ってくれたの?』


御園『だって親友でしょ?私たち』



親友だから



親友だからこそ、ツナグで1度しか逢えないチャンスを嵐でOKした御園の気持ちは、まぎれもない友を想う本当の気持ちなのです。


そして4。


嵐が泣きながらゴメン、ゴメンと繰り返し御園に言うシーンで、どうしたの?御園も涙を流すがその涙の意味。それは、


御園の涙の理由は複雑で、


嵐を信じていた御園だが、嵐がごめんねと繰り返すことで御園の中で『嵐には殺意があったことが確信』になったからである。


そして、その理由を教えてくれない嵐に対して、さらに悲しくなった。


と同時に殺意を抱かせるまでに嵐を傷つけたことを、こんな関係になってしまったことを申し訳なく思う気持ちが混在している。


本当の根底は、


御園も嵐に謝りたかったはずなのだ。


嵐が謝ってくれてそこまで嵐を傷つけた理由を知れたら、御園も嵐に謝りたかった


すでに御園は、嵐がした行為どうこうは問題ではなく、許す気持ちはあったと思います。


御園は、嵐の理由が知りたかっただけ。


そのままの『嵐どうして』


でも御園の思い、それは叶わなかった。
※おそらくこの時点で御園はあらかじめ保険をかけた伝言作戦を実行することを決意。御園が言った『嵐にはかなわないよ』を聞き間違えたことで怒ってした犯行だったことを嵐が正直に御園に言えば御園は『理由を知れた』ので事は済んだと思われる。



そして5。


嵐の立場で映画を見ると、後ろめたい気持ちがあるので、


すべてネガティブに受け取ってしまう。


『私、ギャルソンは川久保玲のデザインの時の方が好きだったな』というコートの話の後、


それを歩美から聞いた御園は、歩美に伝言をお願いする。


もし嵐に伝言を聞かれたら『道は凍ってなかったよ』と伝えて。


これは、嵐の後ろめたい立場で映画をみるから、大きいショックと十字架を背負ってしまうのである。


御園はそこまで嵐に対して憎しみがあったとは思えない。


嵐が自分の言葉かのように受け売りを言ったことが御園は許せなかった。訳ではないのだ!!


いよいよ重大な6、


御園が歩美にたくした伝言『道は凍ってなかったよ』は嵐の受け取り方次第だったのでは?


そう、嵐が『道は凍ってなかったよ』と歩美から伝えられることで、どう感じるか嵐自身にまかせたのだ。


だから、御園と嵐がホテルの部屋で別れる最後、


御園が


『もし聞いたら、いつか教えて?(いつか嵐の気持ちを教えて)』


『いつかまた逢おうね』と言ったのである。


最後のチャンスはまだ残っているのである。この最後の言葉は、御園は嵐をまだ信じている


親友だから


A 『嵐の行為は知っているけど、私が事故した理由は道が凍ってたからじゃないよ?だから嵐のせいじゃないよ。もう自分を責めるのは止めて?その代わり、理由を聞かせてね。』


B 『嵐の殺意は私は気づいているのに何で謝ってくれなかったの?私は親友をやり直せると思ったのに』


AのとりかたとBのとりかたでは嵐の心情は大きく異なる事になる。


残念ながら、実際、殺意を抱いていた嵐にとってはBと受け取ってしまうのであるが。。。


御園の『道は凍ってなかったよ』という伝言。


実に抽象的な表現なのです。それを聞かされる嵐がどっちともとれる表現にしたのは、


『私、ギャルソンは川久保玲のデザインの時の方が好きだったな』というコートの話はただのきっかけで、


[1]「死んだ私の代わりに、私の言葉で親友の嵐が歩美くんに言ってくれたんだ。ありがとう。」と親友であることを信じたい御園の気持ちと


[2]「やっぱり私に対してしてよく思ってない気持ちが嵐にはあったんだね。」と思ってしまう残念な御園の気持ちと、


これもやはり『道は凍ってなかったよ』を御園は嵐がどう感じるのか嵐自身(視聴者自身)に任せているのです。嵐が私(御園)のことを本当に親友だと思ってくれているのかどうか。


歩美の言う『嵐さんと同じこと言うね。親友だから?』これが視聴者にとってヒントになってます。


御園の『道は凍ってなかったよ』は決して嵐に対する復讐ではないのだ。



今を生きる嵐には、親友でいてほしい。



いつまでも親友でしょ?



御園の願いは、『嵐自身(視聴者自身)が決めてね。



私は親友だと思っています。




映画の終盤、


雨の中、歩美と嵐が会うシーンで、


歩美が嵐に問う。


歩美『御園さんと逢ったこと後悔してる?』


嵐『逢ったことは後悔してないよ。』


この言葉から、嵐は今を生きながら考えているんだと思う。


『道は凍ってなかったよ』と聞かされた直後はBと思っていたが、


少しづつ嵐の中に変化があったのだと思う。





御園の魂は今を生きる嵐を見守っている。





そう思いました。








俺も誰かの為に生きれているのかな?


生きることで後悔を産むなら、


何の為に生きてるのか分からないと思うことがあるとしたら、


誰かに甘えたことで誰かを傷つけてしまうなら、


心に止めておくべきだったと思ったとして。


生きることは意味があるのか。


誰かを傷つける為に生きているわけじゃないのに。


でもそれは、


俺がどう生きるか試されている。



俺次第なんだということか。



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