藤沢市川名清水谷戸の横穴墓をやっと見つけた | かながわ考古学同好会ブログ

藤沢市川名清水谷戸の横穴墓をやっと見つけた

 藤沢市川名には神光寺横穴墓群があることはよく知られている。

さらにその奥の谷戸にも横穴墓があるという話は聞いたことがあるが、

過去2回行ったが見つけることができなかったが、

今回谷戸の奥の奥まで分け入って見つけることができた。

●神光寺横穴墓群

寺の境内の砂岩らしき側壁に7基の横穴墓がきれいに並んでいる。7~8世紀

 

   

人骨や太刀、土師器、須恵器などが出土したらしい。

蒲鉾の天井を持ち、棺座を玄室の高い位置につくる高棺座の形態を特徴としている。

 

神光寺から奥に川名清水谷戸がある。藤沢市と鎌倉市の境界である。

左右を丘陵の稜線に挟まれた谷あいで、田んぼや畑、溜池があり、山里を形成している。

谷戸は左右に分かれており、右の谷戸に分け入って2つの横穴墓を見つけることができた。

  

 

●川名谷戸横穴墓1

谷戸を右の道に沿って100mほど歩くと路は行き止まり、その奥を薮をかけ分け少し行くと

砂岩らしき右側の急斜面に横穴墓があった。

5ⅿくらい高いところにあり、あいにく雨上がりで滑って登れなかったので中を覗くことができなかった。

 

 

 

●川名谷戸横穴墓2

更に10mほど奥に行くともう一つ横穴墓があった。

右急斜面の低いところに口をあけていたので中に入ることができた。

幅1mほどで奥行きが10m以上、高さは1mほどの不思議な形をしている。

ノミ跡が良く残っている。

  

まだ左側の谷戸の奥にも横穴墓がありそうで奥の池まで分け入ったが見つけることができなかった。

 

この辺りは旧石器時代の石器や縄文時代から古墳時代にかけての遺跡が複数存在し、古くから

この辺り一帯に集落があったことを示している。

                               2024-05-01

                                 小兵衛記