あっと言う間に手術から2ヶ月以上が経ってしまいました。

手術が終わってからは何の治療もしていないので、
今が手術後で最大に回復しています。
カチカチだった胸も柔らかくなってきたし、
麻痺の範囲も狭まってきたし、
傷が疼くこともあまりなくなったし、
リンパを取った右腕もだいぶ上がるようになってきました。

正直、もうこのまま治療はせず、回復一方にしたいと
思ってしまいます。
でも、とうとう来週から、放射線治療が始まります。
30回(25回+追加5回)照射する予定です。

これで、せっかく柔らかくなってきた胸がまた固くなってしまい、
しかも、もう柔らかくなることがないかもしれないかと思うと
「やっぱ、やりたくない!」と叫びたくなります。
でも温存することを選んだからには、受け入れるしかありません。


また、迷いに迷っていた卵子の凍結保存についてですが、
思い切って保存することに決めました。
こちらも明日から治療を開始します。

卵子の保存については、費用面で迷っていました。
やってみなければわからないのですが、
おそらく・・・100万円くらいかかってしまいそうです。
保険が効かないので。
そんなお金があるのなら、同じく保険の効かない
脂肪幹細胞を注入する、再建手術がしたかった。

今回は乳がんだとわかった時以上に迷いましたが、
これもラッキーな巡り合わせだったんだと考えて、
後悔が残らないと思う方を選びました。


とういことで、来週からは、放射線治療+卵子保存(=不妊治療)の
2つの治療が始まります。
(ちょっとだけど)放射線が当たった卵子を保存しても
意味があるのか?など、疑問もあるので、
明日改めて病院で聞いてみようと思います。
今週の月曜日は、病理結果を聞きに、
鴨川の病院まで行ってきました。
薄く残してもらった皮膚には
取り残しが見つかる確率がかなり高かったので、
さすがに少し緊張しました。

結果は…
「断端陰性」ということで、取り残しは
ありませんでした!
よかったです。


〔レポートに書いてあったこと〕

・粘液がん、近傍に非浸潤性乳管癌の像あり
・11mm×6mm
・grade 1
・ER+(95%)、 PgR+(90%)
・HER2 score 0
※Ki-67については未記載


この後は、「放射線治療」と
「ホルモン療法:抗エストロゲン剤を5年間服用」
ということになりました。

ホルモン療法中は妊娠することが
できませんよね。
ですが、私、妊娠を希望しているんです。
四十路前なので、5年間というのは長すぎます。
終わった頃には43歳になってしまいます。

標準治療では、抗エストロゲン剤を5年間服用、
となっていることは知っていましたが、
本人の意思で中断したり、そもそも始めから
服用しないこともできるものだと、
ぼんやりと考えていました。

でも、担当の先生は、まだ若いせいか、
5年間の服用ということを、どうしても
譲れないらしく…
その代わりに、「卵子の保存」ということを
提案してきました。


卵子の保存、って!
ほんと、いい歳して子供を産みたいと
思っていたくせに、こんなことが
自分の身に降りかかってくるとは、
これまで1ミリも考えたことがありませんでした。

先生は、「やるやらないを一刻も早く決めて、
やるならすぐに行動に移さないと!」
と言って、今週中に結論を出すよう、
求めてきました。

でも、あまりにも予想外の展開だし、
正直、乳がんよりも重いくらいの問題だし、
とてもじゃないけど、そんなに早くは
決断できません。
ちょっと調べた感じだと、すごく痛いし、
すごくお金もかかりそうですし、
また手術することになるのも悩みどころです。


ということで、実は今日、カウンセリングを受けに、
また鴨川の病院まで行くことになりました。
今はバスの中です。

具体的にどんな方法があって、
どこの病院でお願いができるのか、
どれくらい費用がかかるのか、などを
教えてくれるそうです。


本当は、保存などせず、ホルモン療法を
早めに終わらせることが私の希望なのですが、
とりあえずお話を聞いてこようと思います。
すごく間があいてしまいましたが・・・
早いもので、手術から1ヶ月が経ちましたビックリマーク

あっという間だった気もするけれど、長かった気もします。
仕事に復帰してから2週間経つし、
以前とほとんど変わらない生活を送れています。
ありがたいことです。


さて、今更ですが、ちょっと振り返ってみます。


~~~~~

手術は予定通り、6月5日に行われました。
「部分切除(=温存)+センチネルリンパ節生検」です。

センチネルの術中診断で、転移が見られなかったため、
リンパ節は2つの摘出ですみました。
また、ガン近くの皮膚は切除せず、残してもらえました。

ただし、病理結果で皮膚に取り残しがあることがわかれば
再手術となり、残しておいた皮膚は切除されるそうです。
そのため、ガンがあった位置がわからなくならないように
目印となる黒い糸が縫い残されています。

あと、私は粘液がんなので、針生検の跡も切除しました。


メスの跡は、

 1.乳輪のほぼ半周
 2.脇の下
 3.針生検の跡

の3箇所に残りました。


温存手術だったので、体への負担は少ない方だと思いますが
手術当日と翌日は、絶え間ない痛みがあり、
痛み止めも効かず、熱が出たり、少しぐったりしました。

でも、2日後には割と楽になって、手術4日後の6月10日に
無事退院することができました。


入院生活はとっても快適で、退院の話をされた時は、
本当に、「まだ帰りたくない!」と思ってしまったほどですあせる
そうそう、海側の部屋がいい、というわがままを聞いてもらえて
手術の翌日に部屋を変えてもらえました!
ますます快適な入院生活を送れました船


退院の翌週の6月16日に、鴨川の病院まで外来に行き、
執刀医の先生に抜糸をしてもらいました。
乳輪と、脇の下と、針生検の跡の3箇所で、
ガンの目印の糸はわざと残してあります。

摘出した2つのリンパ節と、針生検の跡の皮膚は、
もう病理結果が出ていて、2箇所とも、「転移なし」とのことで、
ホッとしました。

残す病理結果は、ガンの本体の部分ですが、
そちらは7月14日に、また鴨川の外来で、ということになりました。
それまでは、何の治療もしなくてよく、
手術前に飲んでいたノルバデックスも、病理結果が出た後に
再開すればよいとのことでした。


あとは、病理の結果、再手術を行わないことになれば
放射線治療へと進みます。
私は毎日鴨川まで通うことはできないので、
「紹介状を書くので、どこでも構わないので、病院を探して下さい」
と言われました。
自宅近くだと、通勤経路的に適当なところが見つからなかったので、
都心の、職場と同じ沿線にある、乳がん患者数が多い病院に
お願いすることにしました。
そちらの病院には、病理結果の翌日、7月15日に初診に伺う予定です。

~~~~~


そんなこんなで、今日までやってきました。
少し疲れやすいし、腕は上がらないし、時々痛みも走りますが、
断続的な痛みはなくなったし、風邪も引かないし、食欲もあるし、
体の調子はとてもよく、毎日元気に過ごせています。


ただ、やっぱり、温存した胸の形が・・・
覚悟はしていたつもりだったけれど、実物を見ると、
とてもつらくて悲しい気持ちになります。

乳がんだとわかった時、
全摘した方がいいと言われた時、
夜寝る前、布団の中で泣いてしまう日が続きました。
でも、手術が決まってからは気持ちが落ち着いて、
もう泣くこともなくなくなりました。

なのに、残された胸を見てからは、また涙の出る日が
戻ってきてしまいました。

ですが、前とは違って、毎日メソメソしているわけではないです。
放射線をかけてしまったら、再建は難しくなるらしいけれど、
今後新たな方法が生まれてくるかもしれませんしね。
「しばらくはこの胸で我慢!」と思って、
治療のことを第一に考えようと思います。


※でも、残った胸の形については、次回書こうと思います。