す 解禁以来、絶好調といって良い日を交えつつも好調をキープし続けてきた玄達瀬だが、7月の中盤に入って2枚潮や3枚潮の日、それも底潮がほとんど流れない日が続いて、とうとう前日はヒラマサ・ボウズに…。そんな中、不安を抱きながら釣行したのだが…。

 

■一見すると良さそうに…■

 

 乗船したのはいつもの晴海丸さん。昨年のこの時期はミラクルを連発しているし、悪潮であってもこれまで何とか攻略してきた船長とのコンビだから「前日がヒラマサ・ボウズであっても何とかなるだろう。」との思いを抱きつつ、現地へと向かった。

 

 現着し、100mまでの到達時間を計ると、まずまずのスピードに思えたのだが、これに騙されてないけない。「上潮はゆっくり目~中層は動きが良い~底層は殆ど動かない」という、3枚潮で、いくらトータルでの流速があっても、特に大型個体に影響する、底層の動きが悪ければオキアミへの反応が鈍くなる。

 

●見せかけの流速●

 

■ダメ潮の使者■

 

 底層のスピードに合わせるため、3Bのガン玉を打ち、送り出し40mでスタート。途中で1分の停止を入れたがサシエサは盗られない。次いで4Bに打ち替え、送り出しは50mに。これでもダメで、4B+3B&送り出しが60m。途中での停止を30秒に縮め、以後は20mごとに5mの巻き戻しを入れると、ようやくラインが走った。

 アワセた瞬間にドスンとした衝撃があって、「そこそこサイズをいただき!」とほくそ笑んだのだが…。

 

●初めのうちはそこそこのファイト●

 

 途中から、引きが弱まりただ重いだけに変化する感覚に「底物系か…。」と判断。案の定、上がってきたのは80cmオーバーのカンダイでがっくりの展開だった。

 こいつが釣れる時はスピードの速い魚たちが反応しないタイミングが多く、ボク個人は「ダメ潮の使者」だと思っている。

 

●どうにもこうにも…●

 

 以後は移動を繰り返しつつ、イサギ&口太グレの良型を追加し、稀なタイミングでやって来たマダイに「そろそろ、大型魚の捕食スイッチが入ったのか?」と、気合を入れ直したが、それも糠喜びに終わってしまった。

 

■大逆転■

 

 時間ばかりが過ぎて夕刻になり、残り時間は1時間を切っていた。

 

 一見、全然関係がないような話になるが…。

 いつもお世話になっている、晴海丸さんには重量スケールが備わっているのだが、計測時には、船長が踏ん張って魚を持ち上げていた。近年の20kgオーバーといった大型魚に対して「それは大変。」と、滑車を進呈し、それを装着して「これで万全、あとは釣るだけ。」と、当日の展開では望みのなさそうな話をしていた。

 

 相変わらず釣れてくるのはイサギ&口太グレで、大きい物は50cm弱という、お土産には最適なサイズが暇にならないタイミングで喰っていた。

 

 この頃になると、潮流が全体に弱まっていた。完全フカセでは無駄な時間を費やすので、1.5号のオモリを背負わせ、48mで送りを止めて効率よくイサギを追加していたところ、それまでには無いサイズの25cmの小型イサギが掛かってきた。

 「コレなら活きエサに使える。」と、ふと思い付き、泳がせタックルに装餌して、ダメ元で放り込んでみることに…。

 しかし5分ほど経過しても泳がせロッドの竿先に変化は無しで、イサギは平然と泳いでいるように思えた。そして、「残り15分でヤメましょう。」と珍しく諦めの境地で自分が宣言した矢先に穂先に変化が現れ、何やら逃げ惑う動きが…。

 

 やがてそれがゴツンッ!という動きに変わったので、「もしかすると…。」との思いで、キーパー保持からロッドを手持ちに変えて、相手の動きに追従して送り込んでゆくと、「ついに相手が走った~!!!」のだ。

 

 合わせを入れると、ズドンッとロッドが絞り込まれ、かなりの衝撃があったが、「どうか、サメ系ではないように。」と、祈りを込めながら距離を詰めていった。

 相手の姿がチラッと見える頃、クエなら白っぽく見えるのだが茶色く見えていた。瞬間的に「ナヌカザメか?」とがっくりしかけたが、形が太くてそうではないような…。

 はっきりと姿が見えるようになってマハタと確認。後はハリが外れないように慎重に手繰り寄せて更に距離を詰め、無事にギャフ入れに至った。

 

 

●自身、初めてのマハタ●

 

 マハタとしては特大ではないが、終了間際にエサが釣れてそれに喰い付き、自身で持ち込み、設置したての滑車に吊るすという出来過ぎの展開に、気付けば船長と二人で、ハイタッチ&雄叫びを上げていた。

 

●17.6kg●

 

 この日は当然この魚でフィナーレを迎え、帰途についた。

 

 

■何が起こるかわからない魅力■

 

 普通なら意気消沈して帰る展開になる中、ここは玄達瀬だから、下駄を履くまでわからない。何が起こるかわからないから、またチャレンジしたくなる。当日はヒラマサ・ボウズだったが、次回釣行までに潮流の復活を期待したいところだ。

 

●マハタがなければ悲惨な釣果(二人分)●