いと、ゆるし。
山勝東宝怪獣、再び襲来の巻。
というわけで、今回は前回に引き続き、山勝さんから発売された東宝怪獣シリーズのご紹介。
今回は一気にゴジラ、アンギラスそしてメカゴジラの3体をレビューさせていただきます。
この3体は去年の終わりごろ、少し汚れがあったものの状態は良好に感じ、まとめ買いした3体の中古ソフビたち。
全員で3000円程でした。
そういえば、当時はいくらくらいで売られていたのでしょうね。
とりあえず、まずはゴジラから。
正面から。中央に筋が浮かんだ胸元の意匠がモスゴジを想起させます。
成形色はカーキ色のよう。正面からだと目と歯が彩色されています。
手足は実際のスーツよりもだらんとしており、キングギドラ同様、脱力感溢れる造形に。
顔のアップ。眼の塗装は白に黒で瞳が描き込まれていますが、ギドラ同様モールドは完全無視。
ほほ肉の付き具合もやはりモスゴジ風に感じられますが、特徴的な眉の盛り上がりはあまり目立たされておらず。
それよりは柔らかそうな頬に造形をした方の興味があったように感じます。
フラッシュをたいて口の中を撮影。口の中は一応口内を再現しているのか、奥が赤、周辺はピンクがかった色で塗装されています。歯はくりぬかれておらず、口内のモールドもあるようなないような…
歯の塗装クオリティーは一時Twitter等を騒がせたギャレゴジ、G3ガメラの「歯磨き粉まみれ」塗装(大汗)
今だったらサポートセンターに電話するレベルですが、このユルさがやはり昭和レトロの玩具でしょうか。
胸のアップ。鱗状の皮膚のモールドは入っており、しかも割と深め。緩さの中に、こうしたリアルさも隠れているのがレトロソフビの面白い所です。
側面から。尻尾は根元から細長く、やはり山勝さんのアレンジがかかっております。背びれは光沢感溢れるシルバーが吹かれており、少し首や背びれの根本にも広がっていて、レトロな塗装の風合いに。
背面。尻尾は微妙に左に振られており、動きのある造形に。
背びれに吹かれたシルバーがほぼ背中から尻尾まで上部全てについてしまっており、こちらから見るとほぼシルバーです(苦笑)
背びれの造形も大味ですが意外と皺であったり尖り具合であったりリアルな部分もあって侮れませんでした。
上から。
下から。胸中央の隆起は尻尾下に続いており、その部分は鱗状のモールドが施されていません。
足の裏にはキングギドラと同じく東方映像版権を証する刻印。
足の肉づきはかなりデフォルメされており、赤ちゃんの腕もしくはちぎりパンの如し。笑
見事に段々になっています。
それでいてしっかり皮膚のモールドがあるので面白いです。
可動個所は両手足の付け根、そして尻尾の根本。ダッシュポーズもとることができます。
以上、山勝製ゴジラのレビューでした。
続いてはアンギラス。
正面。このアンギラスは東宝怪獣シリーズ・ムービーモンスターシリーズのものと同様、2代目アンギラス。
しかしそちら以上に角は丸まり、にやりと笑ったような何とも言えない表情をしています。そして、正面から見たこの目つき…
狂気を感じます。
顔のアップ。アンギラスに関しては目の塗装はそれほど暴れておらず、しっかりモールド内に納まっているように見えます。歯はくり抜かれてはいないものの一本ずつ塗装され、歯の隙間が影になってくり抜かれていないのがあまり気にならない見た目に。
画面だと白っぽいですが、頭頂部などにはクリーム色のような塗料が吹かれています。
側面。四つ足怪獣なので奥にボリュームがあり、そのためか尻尾は途中でうねって曲げられています。
背中と尻尾の上側は頭頂部同様、クリーム色のふきつけ塗装。そのため、甲羅の半分ほどが彩色されていません。ゆ、ゆるすぎる…
背面。尻尾の動きは上下なので、こちらから見るとまっすぐ続いているように見えますが、それはトリックです。
上から。鼻先と壁で逆立ち。
下から。劇中同様、後ろ脚は膝を曲げています。こちら側には彩色がありませんが、腹部側も皮膚のモールドはしっかりと作られています。
アンギラスの足裏にも勿論版権を証する刻印が。分かりづらいですが、後ろ足の裏に書かれています。
可動個所は首と手足の根本。尻尾は可動がありません。もっとも、可動に関してはリボルテックの2代目アンギラスがいるのでなくても十分に満足ですが。
あぐらでお手上げポーズ。
バランスが保てないので、壁に倒れてしまいます。
以上、山勝製アンギラスのレビューでした。
最後はブラックホール第3惑星人の侵略兵器、メカゴジラ!
キングギドラと並んで昭和ゴジラ作品の有名な敵怪獣と言えばメカゴジラをおいて他にはないのではなかろうか。
まずは正面。成形色のグレーは少し暗く、そこに別の更に暗い、青みがかったグレーで吹きつけ塗装が施されているため、『ゴジラアイランド』に登場したブラックメカゴジラのような色合いに。
眼はゴールドでざっくり塗られ、耳はレッド。しかし、何故か2人の姿は見えません。
側面。両手を若干曲げ、身構えるようなポーズ。あの機械の駆動音が聞こえてきそうです。
デフォルメはされており、角や背びれが丸みを帯びてはいる百乃、意匠の省略はほとんどなされておらず、かなりリアル寄りに作られているので山勝製東宝怪獣ソフビでは一番現代に通じそうです。
しいて言えば、腕のMGがないことが挙げられますね。
背面。少し小降りになっているものの、背びれの造形は割と劇中に忠実です。こちら側には吹きつけ塗装がされておらず成形色のままですが、造形が細かいおかげで安っぽく見えません。
上から。ブラックホール土下座とはまさにこのことか。
下から。
尻尾の先端のモールドも再現されており、クオリティーはかなり高いと思います。
メカゴジラも足の裏には版権を示す刻印。それにしても何故、怪獣名は入っていないのでしょうか。
謎です。
可動個所は両手足の付け根と尻尾根本。ゴジラと同様です。
できれば首も動くといいのですが、成形の都合上難しかったようです。
アンギラスいじめ。当時のお子さんも今のお子さんも、こうしてソフビをガシガシ戦わせて遊んでいたのでしょうね。
ただ、塗装が剥げそうなので大きなお友達は擦れ合わないよう気を付けて保管しておきます。笑
ゴジラと対決、サイズ比較。角などがある分メカゴジラの方が少しだけ背が高いです。しかし、ボリュームではゴジラも負けていません。
以上、山勝製メカゴジラのレビューでした。
山勝製東宝怪獣シリーズはいずれもデフォルメでありリアルであり、その両方の良さ・面白さを兼ね備えていて眺めるたびに味わい深いソフビだと感じます。
残すバラゴンもいつか入手して紹介したいと思います。そしてモスラ幼虫は箱から探し出してこちらもレビューしたいと思います。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
バイナラ!
おまけ。
到着後付着したホコリ等を洗い落とし、乾かしたのですが、帰ってきてみたら謎の怪獣ソフビに改造されていました(苦笑)
アンギラスの首ジョイントがゴジラの尻尾差し込み具口にベストマッチし、その逆をやってみた結果やった本人は満足の謎の怪獣ソフビが出来たそうです。
正面から見ると違和感は感じませんが…
あら?
尻尾にアンギラスの頭。
神話にこういうヘビがいるからだそうですが、確かにこれは妙にハマっています(笑)
尚、残されたゴジラの尻尾とアンギラスのボディーはこの有様。
もちろん、この撮影を済ませた後にドライヤーで取り外し、中が濡れていないのを確認して組み立てなおしたのは言うまでもありません。
お目汚し失礼しました<(_ _)>