武士道エイティーン | つれづれログ

つれづれログ

色々な事を徒然なるままに書いていこうと思います

武士道エイティーン/誉田 哲也
¥1,550
Amazon.co.jp

高校時代を剣道にかける、またとない好敵手。
最後の夏、ふたりの決戦のとき。
新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、いよいよ天王山!
わたしたちは、もう迷わない。この道をゆくと、決めたのだから。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

武士道シリーズの最終巻。

なかなか寝付けなくて読み進めているうち、気が付けばAM7:00…。
睡眠時間は1H。
仕事中は大丈夫だったものの、運転中は睡魔との激しいバトル。
ちょっとヤバかった…。

面白い本を読んでいると、続きが気になって辞められず、結果的に
徹夜ってたまにやってしまう。
ツラいの分かってんのに、馬鹿だなぁ自分。


16の感想は↓
http://ameblo.jp/tsuredure-weblog/entry-10528832317.html

17の感想は↓
http://ameblo.jp/tsuredure-weblog/entry-10589096164.html


最終巻という事で早苗と香織、香織とレナの勝負に遂に決着が。

その話が軸ではあるんだけど、過去2作は早苗と香織の目線のみで
展開していた物語に、サイドストーリー的な要素が加わっている。

サイドストーリーの主人公は早苗の姉、香織の師匠、早苗の剣道部の
先生、香織と早苗の後輩という人達。

結果的に物語の幅が広がっていて実にイイ感じ。
とくに香織の視聴と早苗の先生とのつながりにはニヤリとさせられた。
まさかそうくるとは…。

物語は最終巻という事で、変な余韻を残す事もなくキレイに
まとまっている。

今作では香織の強さに更なる磨きがかかっていて、まさに鬼神。
香織先輩、正直カッコよすぎです…。
それでも決して修羅ではない所がまたイイ!

早苗も立派に強豪校の団体戦メンバーの役割を果たしていて、
成長したなぁ。

早苗がケガする展開はちょっと残念ではあったけど。
スポーツにケガがつきものなように、スポーツ物にケガはつきものだ。
ケガと戦う選手の描写は物語的には良いネタにはなると思うけど、
最後くらいはベストな状態での2人の戦いを見たかったなぁ。

とは言え、お互いを同志と認め合い、決戦で本当に楽しそうに
剣道をする早苗と香織の2人からは、こちらにもワクワク感が
伝わってきたし、決着の後のやりとりにはホロリとさせられた。

そして香織とレナの個人戦頂上対決。
とても激しい一戦だったけれども、ここでも香織の心技体の成長が
見られて良かった。
変に遺恨が残るような戦いでも無かった事だし。

早苗が剣道を辞めて、別の道を模索する展開はちょっとキツかった。
寂しいというかなんというか…。

自分が物事を辞める時、そこには心の整理みたいな物を経る事で
ある意味自分を納得させて実行に移す。

これに対して他者が前触れもなくそれまでやってきた事を辞めた事を
聞くとなんだか寂しくて、ちょっとだけ納得できない気持ちになる。
特にその事が好きで、その事に対して一生懸命な姿勢を
見てきている場合。
まぁ、本人が納得してるのに他人がとやかくいう事では無いんだけど。

そんな感情が早苗に対してあったのだと思う。
本人が前向きだから、納得すべきなんだろうけどね。

ただ最終的な展開を見ていると、膝が完治した早苗はやっぱり剣道を
再開するんだろうなぁ。
早苗と香織の2人はずっと一緒に戦い続けて、お互いに切磋琢磨
して武士道の道を歩んでいくんだろう。
なんだかうらやましいな、そういう関係。


う~ん、満足満足。
良いシリーズだった。