4/12/20(日)

白 ¥2,750 甲斐ワイナリー オンラインショップ

 

この日の夕食は、鯛とゆで帆立の刺身、天ぷら。

天ぷらは、コゴミ、オクラ、人参、ピーマン、舞茸、玉ねぎと干しアミのかき揚げを揚げました。

 

合わせたワインは、かざまさんの自社畑の甲州。

 

色はオレンジのニュアンスのあるやや濃いめのイエロー。

 

グラスからは、ほのかにオイリーさのある樽?、白い花、甘さのあるフェンネル香、オイリーな柑橘香、ブランデーを思わせる香り。

 

口にすると、少々の甘み、やや強めの苦み、舌をピリッと刺激するポリフェノール、舌をジーンと刺激する収斂味、中程度からやや強めの酸、白桃や青リンゴの香味。

 

鯛の刺身と野菜の天ぷらにはもう少しフレッシュな溌剌とした甲州の方が相性が良いと思います。

 

2017ヴィンテージを飲んだ時のコメントと比べると、

http://blog.livedoor.jp/tsuredsure_wine/archives/17474807.html

2018は樽熟成を思わせるような香りや、酸化による熟成を思わせるブランデー様の香りがあって、造りを変えたのでしょうか?樽を使ったとすると、それは大きな方向転換で、そのようなことは書かれていないのですが、どうなんだろう。*(ここまでは飲んだ昨晩。)

 

と思って、早速、甲斐ワイナリーの風間聡一郎さんにTwitterのメッセージで尋ねてみました。

すぐに返事を頂けて、「造りは変えていないが、亜硫酸の添加量の違う2つのロットがあるそうで、私が飲んだのは亜硫酸の添加量が少なかったために酸化的な感じのある前半のロットなのではないか」とのお話でした。

 

なるほど、亜硫酸の添加量は、ワインの酸化を防止する目的で大事なんだなと実感しました。好みの問題かもしれませんが、一般的な甲州の場合は、酸化的な感じがない方が良いと思います。もし、亜硫酸の使用量を減らすならば、炭酸ガスを少し残した状態で瓶詰めする等の他の対応も必要なのだと思います。

 

 

*からの続きです。そんなことを考えながらも、食後にはミセラ(ブルーチーズ)やサント モール ド トゥーレーヌ(シェーヴル)に合わせながら、ボトルの2/3くらい飲んでしまいました。チーズには酸化的な感じがあっても、良く合いました。

 

抜栓後5日目のこの日、アジの開き、スルメイカのキモ焼きに合わせて、残っていた1杯を飲みました。

スルメイカのキモ焼きは、検索して出てきたいくつかのレシピのうち、精神としてはこちらを採用しました。https://www.orangepage.net/recipes/detail_112677

実際のレシピは以下の通り。

スルメイカ1杯を使い、キモと墨袋を両方取り出して、小皿の上で箸で中身を絞り出し、袋ごとつかいました。

にんにくのみじん切り1かけ分と鷹の爪1本を大さじ1~2のオリーヴオイルとともにフライパンに入れて、弱火でニンニクの香りが立ってくるまで加熱。

そこに2cm幅くらいに切ったイカの胴とえんぺら、3cm長くらいに切った足を入れて、酒大さじ2杯程度を加えて、中ー強火で炒めました。

イカの色が変わったら、キモを加え、イカに絡めながら、中火で加熱。塩を加えて味を調整して出来上がり。

 

さて、本題はワイン。

 

初日は、ブランデーのような酸化的な香り(ランシオ香と言って良いのかな)が気になって、あまり楽しめなかった、かざまさんの甲州ですが、この日は白桃を思わせる甘い香りが主体で、ランシオ香は感じられませんでした。

 

亜硫酸の添加が少なくて、ワインが酸化的な状態になり、酸化的な香りがでたはずなのに、そのワインを更に空気と触れさせて、数日、低温下で置いてあげると、熟した果実を思わせる白桃のような香りが主に感じられるようになって、酸化的な香りは気にならなくなる。

 

とても不思議な経験でした。