第30回 代表曲と売れた曲は一致するのか
L⇔R
惜しいことにどうあがいても二度と見ることのないバンドではあります。活動期間はそんなに長くはなかったですが、印象的な作品を残してくれましたし、何曲かヒットさせていますので、とりあげてみました。
【ブレイク前】 1992~1994年
「LAZY GIRL」「恋のタンブリングダウン」「君と夏と僕のブルー・ジーン」「REMEMBER」など
バンドの音楽としては甘いテイストで、今聴くと、80年代前半のシティポップの匂いのようなものを感じます。いろいろなタイプのバンドが次々に登場してきた中で、この時期に自分たちの個性を貫いたことが、このあとのブレイクに繋がったのではないでしょうか。
【ブレイク!】 1994年
「HELLO,IT’S ME」「KNOCKIN’ ON YOUR DOOR」
そして「HELLO,IT’S ME」がポッキーのCMだったり、映画「四姉妹物語」の主題歌に起用されたりすると、一気に広がって、初のシングルチャートのトップ10入りを果たし、売上も40万枚を超えるものとなります。ここで認知度を上げると、次の「KNOCKIN’ ON YOUR DOOR」がテレビドラマ「僕らに愛を!」の主題歌となり、ミリオンセラーを達成。ついに大ヒットし人気バンドの仲間入りを果たしたのでした。
【ブレイク後】 1995~1997年
「BYE」「DAY BY DAY」「GAME」「NICE TO MEET YOU」
「アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック」「STAND」
一気に知名度を上げたL⇔Rは、ここからしばらくの間10万枚以上の売上をあげ、「BYE」「GAME」の2曲がトップ10入りを果たしますが、売上枚数的には少しずつ落としていくことになり、1997年に活動休止。頂点を極めてからわずか3年足らずでそうなってしまったのはとても残念でした。そして2016年に中心メンバーの黒沢健一氏が若くして死去。本当に惜しい才能でした。
■売上枚数 ベスト5
1 KNOCKIN’ ON YOUR DOOR 134.5万枚
2 HELLO,IT’S ME 41.8万枚
3 BYE 22.1万枚
4 DAY BY DAY 18.6万枚
5 GAME 15.6万枚
グラフをみるとわかりますが、山が非常に明確です。平地から一気に頂上へ上り、そこからはまた少しずつ下っていく形で、バンドとしてのピークが非常に明確です。個人的には、似た雰囲気の作品が続いてしまったので、一回りしたら、飽きられてしまったのではないかと分析していますが、どうなのでしょうかね。
■最高順位
1位 … KNOCKIN’ ON YOUR DOOR
6位 … BYE
10位 … HELLO,IT’S ME、GAME
なんといっても「KNOCKIN’ ON YOUR DOOR」により、1位を獲得したのですから、それだけでも音楽界に立派な足跡を残したといえるでしょう。
■代表曲
1 KNOCKIN’ ON YOUR DOOR
2 HELLO,IT’S ME
やはり一般的な認知度を考えると、この2曲になるでしょう。
■好きな曲 ベスト5
1 GAME
2 KNOCKIN’ ON YOUR DOOR
3 DAY BY DAY
個人的には10枚目の「GAME」が一番好きですね。そしてやはり「KNOCKIN’ ON YOUR DOOR」も外せないでしょう。
結論:ミリオンを達成した最高セールスの作品が間違いなく一番の代表曲