ポール・ベタニー 出演映画 ベスト10
どこかねじまがったような一癖ある役柄がピタリとはまる
英国の個性派俳優をとりあげます。
独特な空気感を持っていて、結構好きな俳優さんの一人です。
1 ROCK YOU!
時代劇に現代音楽を使って、映画自体がスポーティ・ポップな感覚のコスチューム劇に仕上がっています。平民が貴族にのし上がって行くサクセスストーリーに、ライバルとの争いやロマンス、友情に親子ドラマもからめて、分かりやすい構図。仲間のキャラクターや掛合いもコミカルで、見ていて飽きさせません。物語の語り手となる詩人役でポール・ベタニーは出演。
2 スカートの翼ひろげて
戦争という時代背景もあって、3人の女性の青春がノスタルジックに描かれている戦時下の青春映画です。戦争中といってもそこは若い女の子、働き手として駆り出された農場でも、結局は恋愛と結婚の話がすべてになってしまうのですね。その中の一人の恋人役としてポール・ベタニーは出てきます。
3 ドッグヴィル
とにかく、床と線と小道具だけで3時間という長さを感じさせない作品にしてしまうトリアーの力強さには感服する。内容はこれまでの彼の作品から期待するものを裏切らないどろどろとした人間関係と衝撃的な結末。そして何より主人公の女性を徹底的に苛め抜く「S」的な演出。これを壁も天井もない舞台に線で区切りを書き、文字と小道具と照明ですべてを演出してしまう実験的な作りにも関わらず、それに全く違和感を持たせませんでした。自称物書きの青年役のポール・ベタニー。
4 リリィ、はちみつ色の秘密
小さい頃に銃の暴発で母親を失った主人公が成長、10年経って振り返った時、その真実を知るとともに、母親の愛情を確信するヒューマンドラマです。人種差別といった重いテーマも含みながら、人種に関係なく通い合う人の心を暖かく描いた好編になっています。主人公の父親役がポール・ベタニー。
5 ファイヤーウォール
テーマこそ現代のコンピュータ・セキュリティシステムを扱っているものの、作りとしては正統派のサスペンス映画になっていました。現代社会が抱える問題を折り込み、社会的な部分でのアピールもあり、ハリソン・フォードらしい作品でもあります。強盗グループのリーダーがポール・ベタニー。
6 マージン・コール
ウォール街を舞台にしたドラマです。前半の息詰まるような緊張感は、成り行きを大いに期待されるもの。しかもキャストがなかなかの豪華さで、ビジネス・サスペンス劇が展開されていくかと思わされましたが、後半やや失速気味。ポール・ベタニーは会社の上司役。
7 ビューティフル・マインド
アカデミー作品賞を獲得した伝記映画です。一人の変わり者の数学者の幻覚への悩みと妻との関わりを描きながらも、特にその内面の葛藤にスポットを当てています。主人公の友達役でポール・ベタニーは出演。
8 ダ・ヴィンチ・コード
サスペンスの展開の合間合間に背景にあるキリスト教に関わる歴史や謎の説明を押し込めているのですが、これにはなかなか難しいものがあります。この作品にとっては非常に重要で骨となる部分であっても、映画にしたときに長々と説明をするのが難しいのは理解できます。ボリュームのある原作を2時間30分に収めるには限界だったかも。不気味な修道僧シラスを演じるのがポール・ベタニー。
9 マスター・アンド・コマンダー
正当派の男のドラマが描かれている海洋冒険映画。ガラパゴス以外はほとんど狭い船の上を舞台にしており、動きという点では弱いかもしれませんが、カリスマ性を持ち、冷静な判断で部下をまとめる船長をラッセル・クロウが熱演していました。軍医兼学者でポール・ベタニーは出ています。
10 ヴィクトリア女王~世紀の愛~
いつの時代も王族・皇族のロマンスは大衆の話題になるもので、その中でも理想の二人といわれる二人の成り行きは、ある意味手に届かない夢の世界の御伽噺として観てしまうところがあるのでしょう。立場として妻の方が権力者であるという難しい関係の中で、信頼関係を気づきあげ、周りからも認められるカップルのあり方、実にうらやましい限りです。ポール・ベタニーは首相役。