忘れもしない2015年某日。 

転職先が決まってもうすぐ今の会社の初出勤日という頃、母の知人から出た 
 
「あなたのお母さん、ちょっと検査を受けた方が良いんじゃないかしら」
という一言。 
 
この時の動揺を今でも鮮明に覚えています。
 でもその後に知らされた事実はもっと衝撃的なものでした。 
 
「(脳の)レントゲンを見る限り、アルツハイマー型認知症が始まっています。」 
 
その後の母はその場でびっくりしたものの、程なくして
 
 「これなんの検査ですか?」 
 
 どこかで否定して欲しかった自分はこの時に
 
「とんでもない事になってしまった…」
 
とまさに「お先真っ暗」な気分を味わってました。
 幸いその時の先生が 
 
・介護認定を申請する事 
・市役所に相談すれば包括センターを紹介してくれるだろう 
 
上記を母が別検査で外した時にアドバイスしてくださいました。
 次の就職先が決まっていた私は思わず 
 
 「働きながら見守る事は可能でしょうか」
 
 するとその先生は笑みを浮かべて 
 
 「今はそういう人の方が多い。
出来るだけ可能な限りあちこちに相談して今のうちに協力者を増やしなさい。 
簡単に諦めたらダメですよ」
 
と。 
 
 今でもふとこの言葉を思い出す時があります。 
 
今はもうお歳で引退してしまった先生。 
今お世話になっている次の代の先生もとてもいい先生ですが、
 本当にこの時の先生の一言がなければ今の自分は無かったかもしれません。 
 
 不幸中の微かな希望の光のようでした。