そもそも楽譜は音楽を記憶するためのひとつの
不完全な手段に他なりません。
楽譜に書かれた通りに演奏できても音楽にはなりません。
音楽にならないどころか、リズムにもなりません。
何故なら、踊ることから生まれたものがリズムです。
身体のリズムを止めたままで、手足だけのリズムでは
本来の役割を果たすとは思えません。

ところで僕は友人達が次々と来日することもあって
海外のアーティストのステージを聞きに行くことが
多いのです。
もし、そう言った場所で僕を見つけたら聞いている
姿を観察してみてください。
必ず身体を揺すっています。それも歌っている人や
ドラマーやバンドマスターの動きと同じような
身体の動かし方で揺すっているはずです。

そうすれば海外の一流音楽家達の活き活きしたリズムの
秘密が身体の中に入ってくるからです。
つまりは演奏家のグルーヴと同期するのです。
そうやって音楽を聴く事は自分にとって最大の宝物で
身体を同期しないで静かに聞いていることは
支払ったお金を取り戻すことができないほど
もったいない聴き方です。損ですよね!

そもそも音楽を耳で聞くと思い込んでいる日本人が
とても多いようですが、音楽は目で見るものです。
そして同期するものです。

こんど機会があったならそんな聴き方をお薦めします。