ブルーノートに行ってきた。
勿論「ブッカーTとMG’s」を聴きに行ったのです。
スライとファミリーストーンの時とは違って比較的客席も楽な状態
「なっ、思いの外空いているだろ、所詮日本のR&Bファンなんて
浅いもんだよ!」「この渋さはガキにはわかるまい」・・・なんて
お客さんもコアな人達が多い。
コアな客は拍手も深い。静かなときにはじっとりと深~く聞き入り
「うわっ格好いい」なんてところは声が入る「イェー」「オーライ」
ところで「ブッカーTとMG’s」のメンバーはたったの4人
それで4人だからサウンドもシンプルだけど、すごく格好いいのだ。

音色も格好良ければ、フレーズも格好良い。力なんか何処にも入ら
ない。自然にボルテージが上がって、自然に下がる。音楽に無理を
させない。スティーヴ・クロッパーとドナルド・ダック・ダンは
白人ソウルマンの老舗、だいたい白人でソウルマンなんて、ざらに
はいません。サム・クックやオーティス・レディングのサポートと
して歴史あるふたりはまさにレジェンド。
このふたりはブルースブラザースバンドのメンバーでもあるので
顔は映画でご存じの方もいるだろうが、ブルースブラザースバンド
来日時にはドナルド・ダック・ダンは来日しなかったので、もう
見る機会もないかと思いきや今回の来日、渡りに船と、その重い
どっしりとしたグルーヴに同化しにいった。

リタ・クーリッジの姉、プリシラ・クーリッジの夫でもある
リーダーのブッカーTジョーンズはソウル系のスタジオミュージ
シャンで前出のふたりとマーキーズ(管楽器が入っているバンド)
を組んでいた。そして管なしのバンドがMG’sで「グリーオニオ
ン」という大ヒットがある。ブッカーというあだ名があるくらい
だから昔、良い仕事をたくさんブッキングしていたのかもしれない。
大ヒットを持っている。
R&Bの歴史の音に身を浸せば、遙かスタックスやアトランティック
レコードの華やかしき時代が眼前にあるように思え懐かしさに
震えた夜でした。

ああ、めでたい。 ああ、幸せ。歴史に触れあえるのって素敵。