つんく♂コメント 『わがまま 気のまま 愛のジョーク/愛の軍団』

ダンサブルでかっこいいモーニング娘。シリーズです。
やっぱ、かっこいい踊りを見てるだけでも心がすっきりしますね。

『わがまま 気のまま 愛のジョーク』
決め手は「愛されたい 愛されたい」の部分でしょう。
ここはライブでも盛り上がる場面なんですが、
この辺りのフレーズが頭の中をグルグルするような設定にしてあります。
皆様もつい、「愛されたい」あたりを口ずさんでしまうのではないでしょうかね。
出だしの「わがまま気のまま~~~」の所は、
若干ウィスパー気味に歌ってもらいました。
作曲の時点では普通に歌おうって決めていたんですが、
仮歌RECの時点で「お、ここはウィスパー気味の方が気持ちいいぞ!」
って事で、そうしました。

さて、内容の方ですが、少々不器用ながらも上昇志向のある女の子の歌です。
なんとなく愛想笑いとか社交性を持とうと努力しても上手に行かず、
苦労してるというか、逆に言えば、気にしすぎなそんな子が、
それでもやっぱがんばって行こう!って決心する話。
なんか正直、今のモーニング娘。のメンバーみんなに当てはまるような
そんな感じかな。
サウンドの決め手はシモンズ風のシンセドラムの音と、
全体的に少々跳ねたリズム感。
このビート感覚を体に入れないと踊るのはちょっと難しいよねぇ。
今回のダンスもYOSHIKOのコレオグラフですが、
まあ、細かい設定をしてくれてます。
間奏部分の和的な、気合いの入ったダンスと、
さびの中に出てくるビンタ風のシーン。
まあ、これはイモ欽トリオの「ハイスクールララバイ」へのオマージュも含め、
楽しんでいただければと思ってます!


『愛の軍団』
この曲の決め手はまずイントロのリフメロとリズムが入る前のイントロに
エフェクトボイスが入りますが、
この声もメンバーです。(道重の声とサンプルボイスですよ。)
世間では、「叱られてなんぼやで」とか、
「若いうちは苦労をしておきなさい」とかなんとか、
色々よく聞くありがたい説教ですが、
「それって本当!?」なんて思ってしまいますよね。
そんな若者の嘆きから始まりますが、
「ほんと」の繰り返しがこの曲のある種特徴です。
東京で人生の半分以上を過ごして来た私も、
ぼちぼちこの東京を第二のふるさとと感じるようになって来ました。
まあ、家族が居るというのがでかいでしょう。
地方出身者の多いモーニング娘。なので、
いつかこの歌詞の意味がわかってくれるんじゃないかと思い、
Bメロで起用しました。
確かに、いつもひと(他人)の持っているものは良く見えるのが人間。
でも、それよりも今の現状をいかにありがたく思えるかが、
人生、損得の分かれ道なんじゃないかなぁ?なんて思う昨今。
なので、こういうフレーズに至ったと思います。
ダンスは、イントロはスローモーションのような太極拳のような、
なめらかな動きから始まります。
でも、最終的な決め手はやはり「愛の軍団!」の部分ですね。
ハーフ回のラストは「愛の」を繰り返しますが、
ここは仮歌RECの時点で浮かんだアイデアです。


『負ける気しない 今夜の勝負』
全員で歌ってます。
人生、諸行無常の中で、他人がよく見えたり、
正直者が損するような感覚ってあって、
そんな中でも「誰かがしてくれる」と思っていてはもう遅いんだよ!
ってそんな気持ちを歌に込めました。

みんなも力強く歌ってくれてます。

ライブの時、WOW WO WOWの部分あたりで会場のお客様全員が
一体化出来れば尚うれし!です。


『坊や』 道重、譜久村、飯窪、佐藤、工藤
こんな5名で歌いますよ。

ちょっと弱々な男子にもの申す!って感じで、
道重筆頭に「坊や」に「ああしなさい」「こうしなさい!」って
お説教しながらも、男子に優越感を与えるような、
そんなリードを取っていく、そんな歌です。

サウンド的には一瞬デジタル系かな?
と思わせて、しっかりロックな部分があるので、
ライブでは力強いパフォーマンスが見れると思います!


『ふんわり恋人一年生』 生田、鞘師、鈴木、石田、小田
こんな5名で歌いました。

サウンド自体が跳ねまくってるので、ダンスも歌もすごく難しいんですが、
RAPとか入れて雰囲気出しまくりの曲に仕上げました。
生田と石田は主にRAPを担当。
恋人1年生の女の子、彼氏との朝からの1日を1ページ1ページ
めくっていくような歌ですが、
かわいくそしてCOOL。
これぞモーニング娘。の真骨頂!って感じで、
たっぷり楽しんでください!

しかし、なんだかふんわりしてるでしょ!



道重が歳の離れたメンバーをよくまあ面倒見てくれてます。
彼女にとってもいい勉強タイムです。後輩の指導から学ぶ事の方が大きいですからねぇ。
僕もモーニング娘。の指導が始まって、いろんな事を学び、研究しましたからねぇ。

譜久村はサブリーダーになって顔つきが変わりました。
自分への合格LINEを自分で上げて来た、そんなメージです。
単なる“ハロー!プロジェクト好き”に終わらないように、ここから更に上を目指してほしいですね。

生田は最近ビデオ写りが良くなりましたねぇ。すごく勇ましく見えます。
本人がどこまで自覚してあの表情を演出してるのかはわからないけど、めちゃかっこいいですね。
汗かいて髪の毛が少々乱れた感じも、かっこ良く写ってます。

鞘師はさすがのダンス力ですが、それ以上に歌に心が見えてきました。
あの子の表情の中にある苦しみや叫びは、曲の仕上がりに良い意味で効果的です。
今後は笑顔ももっと見てもらえるような曲にもチャレンジしてもらいますよ!

鈴木はダンスにキレがあります。歌にもパワーがあります。
後は歌の音切れが良くなるともっといいですね。
自分にもっと自信を付けて、鈴木の本来もつユーモアキャラをもっともっと完成させてほしいです。

飯窪もサブリーダーですね。時折くれる報告メールはとてもありがたいです。
メンバー達が最近なにをやってるかとか、飯窪のポテンシャルがどんなもんなのかがよくわかるので。
そんな飯窪。加入当初はとてもダンスが心配でしたが、最近はすごく向上してます。この先が楽しみです!

石田のダンスもキレキレでかっこ良いのはもちろんですが、髪の色と共にいい感じに性悪小悪魔的な
表情を見せるようになってきました。こういう部分がモーニング娘。の良い部分。
いい子ちゃんばかりが集まっても仕方ないからね。
あ、だからといって石田が本当に性悪ちゃんという意味ではないので誤解無きよう!

佐藤はまだまだ「わざとか!」ってなぐらい子供っぽさを強調してきます。
でも、もうボチボチ大人な佐藤を育てて行きたいね。
声や顔つきはずいぶん成長したので、COOLな佐藤も育てて行きたい季節です!

工藤もグググっと背が伸び、勇ましさも増し、声の迫力と体格が合ってきましたね。
負けん気が強いので、時に空回りもするけど、でも、物怖じせず突き進んでほしいね。

小田は少し女らしくなり、声も安定し、手先まで器用に使って踊るので、
この1年足らずで、本当に成長しています。
もっともっと歌が心に響いてくる様なメンバーになってほしいので、勉強や読書等もたくさんして、
いろんな角度から物事を解釈出来る人になってほしいなと思います。