結婚式はとても感動的だった。

スタッフのみなさん、
お料理を運んでくれるフロアーの方、
カメラマン、
料理を作ってくれているシェフ、
みなさんの喜んでもらおうという姿勢や、
おもてなしの心、
すべてが私の心の奥まで感動を届けていった。

次男は様子をみて、血糖値を測り、インシュリンを打っていた。
みなさんが心配をしてくれていた。

「飲み過ぎか?」

原因を次男の不摂生によるものなのでは?という言葉は、冗談としても
心を突く。

親の責任を問われているようで、
苦しい。
笑顔で結婚式に臨んでいるけど、
私の心は痛みを忘れてなくて、
幸せな長男とお嫁ちゃんの笑顔を見て、
その幸福感で痛みの分だけ
涙が出る。

結婚式の4日前にわかった次男の現実。
苦しみと喜びの両方で、
心はグチャグチャ。


「何でも食べていいと言われたから。」
と、出される料理を何もかも食べ尽くす次男が切なく思える。

まだ、食事制限をかけて努力する可能性のある2型だったらと思わずにらいられない。


とてもいい結婚式だった。
幸せそうな二人を見ているだけで、
幸せだった。


長男とお嫁ちゃんの眩しいほどの笑顔をみれて幸せで、それを支えてくれるスタッフのみなさんに感謝の気持ちがいっぱいになる。

「人生で幸せの絶頂ですからね。」と
スタッフさんに言われて、
そうかぁー幸せの絶頂かぁ~と
頭の中で言葉をリピート。



こんな温かい感動的な結婚式を挙げられて、二人は幸せだなと思う。






結婚式場から次男を直接病院に送る。
別れてから、しばらくすると次男からラインが届く。

席にお嫁ちゃんから一人ひとりに手書きの手紙が置いてあって、その封筒の中に
以前撮った写真が入っていた。
その写真を見て次男がラインしてきた。


「糖尿病になる前の写真の自分が、
自分じゃないみたいだ。」




結婚式場で何人かに、大変だったなとか
落ち込んだだろう?とか言われたらしいが、
そんなに言うほど落ち込んでいないと思っていたらしい。
でも、1型だと言われた日は寝られなかったらしい。これから自分の日常がどう変わるかなんて想像もつかない不安だってあるはず。



「戻すよ。」



そう、返信した。
戻せるかなんてわからない。
医師に聞いたら、無理だって言うだろう。

でも、「戻すよ。」そんな希望を持っていたいと思っていた。
1型糖尿病を治すってこと?

いえいえ、
1型糖尿病だと診断される前の


気持ちに、
希望に、
未来に戻す。