先月の文学界に発表されてた綿矢りさの新作読んだら、そこに出てきた同世代の男の子の言葉がすっごくよかったのでメモ。
 
 
その子は、酒の入った人間に説教されるのがとにかくイヤだった。でも就職して会社に入ったらやっぱり飲みの場所で上司のそういう話を聞くことが多くて、ほんっとーに嫌だな嫌だなと思っていた。
が、
しばらくたつと慣れて平気になった。
むしろ今じゃ何であんな大したことないのに悩まされてたんだ?って思うよーに。
社会に順応できた気がして最初はうれしかった。気苦労が一つ減って生きやすくなった。こうして変わった自分を受け入れ、どんどん生きやすい方へ流されていった。気付けば自分も酒の席で、自分より下の立場の人間といるときは、相手の話を聞かずに自分の話ばかりするようになっていた。
「でも、ふと自分が変わったことに気付くと、さびしい。とりかえしのつかないことをしてしまったと感じる」
「変わって当たり前、自分に正直でいたいなんて、わがままで未熟な考えだ、人はそれを前向きに"順応"と呼ぶ。でもわがままで未熟だからこそ、守りたい部分もある。自分にしか価値の分からない指針を、人の迷惑も顧みずに大事にし続けるのって、ある意味究極の贅沢ですよね。でも僕は生きるためにその重荷を一つ一つ地面に落っことして、なんとかちっぽけな気球を気流に乗せ続けている」
 
 
何か色々と考えてしまった。
この小説の本題は、もっと別のテーマなんだけどね。
主題よりも、作中に出てきた彼のこの言葉がすごい心に残ってるやまなしおちなしいみなしぶろぐ-292fbe873ef8fc94c0dc1fc4252c1941a2e6.gif
 
 
社会人になってから、学生んときよりも本を読むのが楽しい。
てゆーか学生時代より、話の一つ一つが心に響くw
綿矢りさ、すっごく良い感性を持った人だなーと思う。だからこそ、尚更作家専業じゃなくて、社会人経験を何年かしてほしかった…。
 
週末に一気に大量に本&漫画を買って良かったやまなしおちなしいみなしぶろぐ-1trG23_70.gif
数日前に会社の上司に「君は怒ったりすることあるの?ストレスたまったら、どうやって発散してるの?」と聞かれて、その場では何も答えられなくて適当に「友達に話したりするとある程度の怒りやストレスは解消されます」とか言ったんだけど、今思えば、やっぱり良い小説&漫画を読み漁るのが最高のストレス発散だわやまなしおちなしいみなしぶろぐ-2d1df1de75946938da6bf9225d81867b6dc3.gif
 
1番好きな娯楽って、やっぱり読書だと再認識してる最近なうやまなしおちなしいみなしぶろぐ-60349645a4751c5fe5e424a6674c6fc7c6f1.gif