魚屋さんがホラ貝を吹いてやって来た | つなさん夫婦ニカラグア・セントルシア

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全盲の鍼灸マッサージ師の夫とそれを支える妻のブログ。

盲学校を退職後、シニアボランティアとしてニカラグアとセントルシアの医療活動を支援しています。
現地での異文化体験を、夫婦で発信していきます!

77. 魚屋さんがホラ貝を吹いてやって来た

 

パッパッー、パッパッー、パッパッーとラッパを吹いている

ような音が聞こえてきました。

 

何だろうかとベランダに出て, 下の道路をみるとミニトラックの

荷台に乗っている若者が白いホラ貝を吹いています。

運転しているもう一人の若者がトラックを止め、「魚はどう?」と

私に呼びかけてきました。

車で町を巡回して魚を売る魚屋さんでした。

 

美味しい魚を食べたいと思っても魚屋さんが近くにないので、ちょっと不便です。

スーパーマーケットには生の魚は置いてありません。冷凍の切り身魚か、塩漬け

干ダラ、それに鯖、鰯、ツナなどの缶詰ぐらいです。

 

       

       いつも利用しているマッシースーパーマーケット

 

カストリーズ市場に行けば、魚屋さんが5軒集まって売っていますが、マグロなど

大型で高級魚が主です。

市場の外の道路脇で小さなパラソルの下、魚を売る屋台の魚屋さんもいくつかあります。

鰯や鯵などの小魚が売られています。

魚は氷の上やクーラーボックスには入っていません。

板の上にドサッとおいたままなので、鮮度が心配になります。

それに魚をさばいてくれないので、買うことを躊躇してしまいます。

 

       

        路上の魚屋さん

 

そして、たまにお目にかかるミニトラックであちこちを回る魚屋さんです。

巡回の魚屋さんはホラ貝を吹きながらゆっくりトラックを運転し、家の前

まで来てくれます。

子供のころ自転車に乗った豆腐屋さんがラッパを吹きながら売りに来ていた

ことを思い出します。

巡回の魚屋さんを今まで1回だけ利用したことがありますが、種類が少なく、

値段が高めでした。

 

めったに来ない魚屋さんが家の前を通ったので、今日の夕飯は魚と決め声を掛けました。

「どんな種類の魚があるの?」

と尋ねると、そばに置いてあったクーラーボックスから70~80㎝ほどの魚を一匹取り出し、

尻尾をつかんで高く上げて見せてくれました。

「これはマグロ。他にもキングフィッシュにマヒマヒ、それにドラドかな」

と説明してくれました。

キングフィッシュはまだ食べたことがない魚なので、

「キングフィッシュ。厚切りの切身を二つでいいのだけど・・・」と私。

 

丸ごと一匹買ってくれるのかと期待していた魚屋さんの顔がちょっと曇りましたが、

渋々ながらも私のリクエストに応えてくれました。

値段は15ドル(約900円)でした。

キングフィッシュは一番値段が高いようです。今日はちょっと奮発したかな。

          

         キングフィッシュを切っているジェイ
 
 

ついでにホラ貝を触らせてもらい、吹き方もおしえてくれました。

その魚屋さんは兄弟でジョニーとジェイだと言いました。

 

         

         ホラ貝を吹いて見せてくれたジョニー

 

二人は朝早く漁に出て、取れた魚を車であちこちを回って売る漁師兼魚屋さんでした。

 

「2週間後にまた来るから、その時ホラ貝を持ってきてプレゼントしてあげるよ。」

そうジョニーが言って去っていきました。

 

魚屋さんのホラ貝を是非自分でも吹いてみたいと思っていたから、2週間後の土曜日を

心待ちしていましたが、残念ながら来ませんでした。

 

あれからもう2か月以上経ちましたが、ジョニーのホラ貝を今も待ち続けています。