自分が見ている世界は、自分を投影した世界　-当たり前を覗いてみる103-

人材の育成に携わっている方（Aさん）の、とある受講生がなかなか変化せずに困っているという相談にのっていました。

どうやら受講生は自分の世界に閉じこもりやすく、学びが進まないとのこと。

ひと通り話を聞いた後にこんな質問をしました。

「先生にとって、なぜ受講生の学びが進まないことが問題なのですか？」

その答えは、

A「本人が苦しい事が分かるから、少しでも早く突破してほしい」

そこに切り込みます。

「受講生の学びが進まない事が、先生の存在価値にどんな影響を与えているのですか？」

しばらく沈黙の後、

A「私が何も教えられないことに焦りがある」

さらに、

「何も教えられないことがどうして焦りになるのですか？」

A「先生としての私の力不足を感じてしまうから」

そしてここで

「力不足を感じていると受講生の何と出会おうとしますか？」

A「本人が突破できないことばかりと出会ってしまいます」

「本来は受講生の何と出会うべきですか？」

A「受講生が見ている景色、感じている景色と出会うべきです」

私達はどうしても自分が見ている世界を前提に、自分以外の世界と出会ってしまいます。

先生のように、頭ではその限界が分かっていても、ついつい思った通りにならないことが続くと、自分の見ている世界から抜け出せなくなります。

自分が見ている世界は、自分が何をどう感じているのかが投影された世界です。

自分の認識と疎通することは、その世界を客観的に観察し、修正することを指しています。

自分が変われば世界も変わる。

最近、自分が見ている世界を観察したことありますか？

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