中野 由貴, 出口 雄大
「宮沢賢治のレストラン
」
宮沢賢治というと、ついつい「雨ニモ負ケズ」などとストイックな様を思い出すのだけれど、彼の童話や詩には美しく豊かなイメージが溢れている。
実際、賢治は裕福な家に生れたのであるし、明治、大正を生きた人間としては、随分ハイカラなものを日常的に食べたり、身近にしたりもしていたらしい。
この本は、賢治の作品に出てきた食べ物をキーワードに、賢治その人や、賢治が生きた時代を紹介したもの。また、表紙もとても綺麗なのだけれど、内部にもこういった美しい水彩画がふんだんに使われていて、目で眺めても美しいのが嬉しいところ。
目次
はじめに
野原と畑の収穫/穀物・野菜・果物
海の幸・山の幸/海産物・魚・きのこ・木の実
まきばのごちそう/肉類・卵・乳製品
お茶の時間/飲み物・酒
イーハトーヴのデザート/お菓子・嗜好品・器
索引
イーハトーヴたべもの帖(宮澤賢治作品のたべもの索引)
参考文献
おわりに
私は賢治の作品は、メジャーどころのほんの一部しか読んだことがないのだけれど、それでも楽しく読みました。宮澤賢治のファンなら、更に嬉しいのではないかなぁ。
実際の食べ物・飲み物から、幻想の食べ物・飲み物まで、たっぷり紹介されたこの一冊。
賢治の世界を堪能することが出来ました。
☆関連過去記事☆
「あまの川
」← 賢治の作品から選りすぐったウタの世界。
宮沢賢治の世界には、水彩画が良く似合うなぁ。