- 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- フル・モンティ
舞台はイギリスの鉄鋼の町、シェフィールド。シェフィールドの明るい未来、生活を歌った広報ビデオの画面から一転、場面は閉鎖された製鉄所の工場跡に。半年間失業中のバツイチの冴えないパパ・ガズ、工場の失業仲間の男たちが裸で一発逆転を狙う。
怖じ気づいて引っ込むか
裸で大金をつかむか
やるか?やめるか?
ガズは息子ネイサンに対する愛情はあるんだけど、終始いい加減で情けなく頼りない父親のまま(ネイサンの方がよほどしっかりしている)。仲間と団結はしていくのだけれど、ガズがあんまり成長しないままの所がいいな、と思った。仲間のそれぞれの事情も、本人にとっては深刻な悩みなのだけれど、情けなくもおかしみを感じる。
我々は若くもないし美男でもありません
でも―
今夜たった一度だけすべて脱ぎます
町の人々の熱狂に迎えられた、このイベント。彼らの「祭り」の後、この成功を胸にまた明日から頑張っていけるのかな、と思った。
「リトル・ダンサー」 と同じ、不況の町の父子を描いても、これはまた随分違うテイストだ。「フル・モンティ」は、与えられた情況のまま、不況を吹っ飛ばせ!という感じなのかな。劇中に出てくる、「フラッシュ・ダンス」のビデオも懐かしかった。