企画モノ:「好きな本」と「思い出の本」バージョン | 旧・日常&読んだ本log

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流れ去る記憶を食い止める。

2005年3月10日~2008年3月23日まで。

以降の更新は、http://tsuna11.blog70.fc2.com/で。

おおもとは「読書感情文」のぐた さんの所の企画。とらさんの所経由 で、のっからせて下さい。

◇Q1:あなたの本の所持数は?
大まかだけど、多分400冊ちょっと超える程度。文庫、児童書、専門書中心。

◇Q2:今読んでいる本は?
高橋源一郎「私生活」集英社

図書館で借りてきた。面白い。でも、この表紙は何とかならないのだろうか。作家の裸なんて初めてだ(岡村靖幸の「早熟」を思い出したよ。これ、開くとどひゃー)。

夫に怪しい本を読んでいるのでは、と誤解されてしまった。

◇Q3:最後に買った本は?
津田 直美「私の動物図鑑」 中公文庫

生き物への愛情溢れる一冊。

◇Q4:よく読む、または思い入れのある本5つ
少女小説については以前書いたので 、「少年モノ」を中心に選んでみた(少女モノの5冊は「赤毛のアン」、「昔気質の一少女」、「リンバロストの乙女」、「大草原の小さな家」、「小さい魔女」かな)。

■中勘助「銀の匙」

出版社/著者からの内容紹介
なかなか開かなかった茶箪笥の抽匣(ひきだし)からみつけた銀の匙.伯母さんの無限の愛情に包まれて過ごした日々.少年時代の思い出を中勘助(1885-1965)が自伝風に綴ったこの作品には,子ども自身の感情世界が,子どもが感じ体験したままに素直に描き出されている.漱石が未曾有の秀作として絶賛した名作.改版.(解説=和辻哲郎)
前編の宝物のような子どもの日々も、青年期に当たる後編もいい。「自分が感じた事」を素直に出している文だと思う。美しい日本語。

■井上靖「しろばんば」
amazonに内容紹介がないので、新潮文庫の表紙裏より
洪作少年は、五歳の時から父や母のもとを離れ、曾祖父の妾であったおぬい婆さんとふたり、土蔵で暮していた。村人たちの白眼視に耐えるおぬい婆さんは、洪作だけには異常なまでの愛情を注いだ。―野の草の匂いと陽光のみなぎる伊豆湯ヶ島の自然のなかで、幼い魂はいかに成長していったか。著者自身の幼少年時代を描き、なつかしい郷愁とおおらかなユーモアの横溢する名作。
土蔵を見ると思い出す。続編「夏草冬涛」、「北の海」もいい。「銀の匙」では伯母さんがそれに当たるのだろうけど、無条件の愛情を受けた子どもの日々と、その狭い世界から抜けて、少しずつ外の世界と渡り合っていく様子がいいな、と思う。

■司馬遼太郎「坂の上の雲」
出版社/著者からの内容紹介
松山出身の歌人正岡子規と軍人の秋山好古・真之兄弟の三人を軸に、維新から日露戦争の勝利に至る明治日本を描く大河小説。全八冊
これもまた、狭い世界から、段々と抜け出て行く所が好きなのかな。切磋琢磨してる仲間。戦争を背景にしているとは言え、あの時代の青年の責任の重さ、精神の大人さに驚く(感情面では今と変わらない部分もあるけど)。

■W・サローヤン 伊丹十三/訳 「パパ・ユーア クレイジー」
内容(「BOOK」データベースより)
マリブの海辺にある父の家で、僕と父の新しい生活が始まった。父は僕に、僕自身について小説を書くように言った。僕は海を、月を、太陽を、船を知ってはいるけれど、僕自身や世界をほんとうに理解するにはどうすればいいんだろう。―10歳の少年ピートは父親との時に厳しく、時にさわやかな会話を通じて、生きることの意味を学んでゆく。名匠が息子に捧げた心あたたまる詩的小説。
一人の個人として、子どもに接する父の姿がいいな、と感じる。
「でも、お願いだからさ、父さん、僕たちお互い、人を笑わせるようなものを書こうよね、お金になんかならなくてもいいからさ。だって、人人が笑わなかったら、人生なんて何の意味もありゃしないじゃない?」

■エンデ「はてしない物語」
出版社/著者からの内容紹介
バスチアンはあかがね色の本を読んでいた-ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前.その国を救うには,人間界から子どもを連れてくるほかない.その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年-ぼくのことだ! 叫んだとたんバスチアンは本の中にすいこまれ,この国の滅亡と再生を体験する.
ただ本を読むだけではなく、自分のための本がどこかにあって、しかもその中で冒険が出来る。最後の現実世界とのリンクもいい。成長したバスチアン。
「ファンタージエンへの入り口はいくらもあるんだよ、きみ。そういう魔法の本は、もっともっとある。それに気がつかない人が多いんだ。つまり、そういう本を手にして読む人しだいなんだ。」

少年ではないけれど、リチャード・バックの「かもめのジョナサン」も好き。
なんと、中勘助以外、全てamazonの画像が出ない。残念なり。

*黄色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、御連絡下さい。