児童書あれこれ/「西の魔女が死んだ」 | 旧・日常&読んだ本log

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流れ去る記憶を食い止める。

2005年3月10日~2008年3月23日まで。

以降の更新は、http://tsuna11.blog70.fc2.com/で。

昨日の「魔法使いハウルと火の悪魔」 の記事をご覧になった方がもしおられましたら、是非とらさんの「手当たり次第の本棚」 こちらの記事 に飛んでみて下さい。私が勝手に「お約束」として片付けていた所には、きっちりと下敷きがあったそうです。「ハウル」「ヨーロッパの昔話風魔法の世界」「数々のイギリス文学に引用されたり登場したりしてるイギリスの詩人」を知っていると面白さが倍増するようです。どうも映画に引きづられた私。ハウルとソフィーの関係にばかり目がいってしまいました。「下敷き」の部分をほとんど知らなかったために、面白さが半減してしまったようです。

DWJは「ハウル」が初読。ファンタジー好きとか言ってる場合じゃないかもしれません。とほ。とりあえず、DWJの入門書として良いらしい「デイルマーク王国史」に挑戦してみたいと思います。
とらさん、ありがとうでした!ブログやっていると、いろいろ教えて頂けていいですね(初めてトラバされてちょっと嬉しかったり。^_^;)。とらさんのコメントによると、「ファンタジイに、アニメや漫画、ゲームなどから入った人でしたら、むしろ、『ダークホルムの闇の君』(創元推理文庫F)がおすすめ」とのことです。


さて、昨日の続き。どうせ少女の物語を映画化するのであれば、こちらがいいなと勝手に希望しています。梨木香歩「西の魔女が死んだ」。主人公のまいは中学生です。

どうにも学校にいけなくなってしまったまいは、一ヶ月あまりおばあちゃんの元で“魔女の修行“をします。おばあちゃんと暮らす日々の中で、まいは自分を律することを覚えていきます。この後、まいは大好きだったおばちゃんの元を、心にしこりを残したまま去ることになります。しかし、おばあちゃんはまいとの約束を覚えていたのでした。

あんまり書くとネタバレになってしまうので、この辺で。いい本ですよ~。
それ程厚くもなく、比較的字も大きな本です。疲れた時に一読されるとよいかもしれません。風や木々の匂いが感じられるような本です。

赤い野いちごのジャム(黒にも近い、深い深い、透き通った紅!)。毎朝、鶏からいただく卵。ラベンダーの茂みの上に広げて干したラベンダーの香りのするシーツ。おばあちゃんのどっしりした香辛料やドライフルーツの入ったお菓子

映像化すると素敵だと思うのですけど。
「おばあちゃん、大好き」「アイ・ノウ」のやりとりも素敵。

何回か読み直しているのですが、私は最後の方ではいつも泣いてしまいます。良質な児童書だと思います。今読んでも勿論いい本ですが、主人公・まいと同年代の頃に読んでみたかったなあ。
その後のまいを描いた「渡りの一日」も併録されています。

銀龍草をいつか実際に見てみたい。
この本は私の中で「外で読みたい本」に分類されています。




著者: 梨木 香歩
タイトル:
西の魔女が死んだ