医院のスタッフから、民間保育所こどものいえ そらまめで働きたい。と言っている人がいるという話があった。

保育士の資格を持っているが、今は仕事をしていないらしい。

とりあえず会ってみることになった。


面談の日。

色々話していく中で、息子さんが療育センターに通っていて子育てに悩んでいるという話になった。


息子がそうなったのは私のせいなのではないか。

私の子育てがいけなかったのではないか。


彼女は涙を流しながら自分を責めていた。


まずはお母さんが社会に出てみてはどうですか?

子育てに悩むならば、他のスタッフに相談してみればいい。答えは見つからなくても、きっと心は楽になりますよ。


そう話して、週に1回から勤務をしてもらうことになった。


お母さんが働きはじめ、イキイキとしてくると子どもも変わってきた。そして、子どももお母さんも大きく成長していった。


たまに泣いて愚痴をこぼすこともあるけれど、それはお互いさま。一緒に話しながら泣いたこともあった。


今まで気になっていたことが気にならなくなった。

毎日楽しくなった。仕事に来るたびにそう話してくれた。


お母さんの楽しさ、心の安定が子どもの心に大きく影響を与えていることを実感した。


社会に出るきっかけは様々だけれど、少しでも社会に参加することは子育てに悩むお母さんの心のビタミンになるに違いない。そう思った。


そして、そういうお母さんを応援する職場でありたいと改めて感じた。