先日、長男を連れて児童精神科を受診しました。

旦那も一緒に来てくれました。次男は園です。

子ども一人に対して大人が二人だと、楽です。


実は、本人を連れて行くのはかなり久しぶり。

私自身の体調不良が続いている上に、長男は多動すぎて診察室に数分といられない。次男も騒ぐし。せっかくの貴重な受診日なのにゆっくり話すらできない状況を見て、

「無理して連れて来なくても大丈夫。長男くん一人連れて来るなら大人が二人いるから、そうやって連れてこられる時でいいよ」

と先生が言ってくださいました。


長男は診察室に入ると、先生の顔を見てニッコリ。先生も話しかけてくれます。

「持っているのは新幹線の絵本かな?こういったお気に入りができるといいね。──うん、かなり落ち着いたね」

「ですよね、落ち着きましたよね」

「うん。以前は僕のことなんて見えてないようだったけど、今はちゃんと目が合うね」

長男は引き出しを勝手にまさぐり、血圧チューブのようなもの?を見つけ、早速口に入れてしゃぶり出しました(先生の許可はいただきました汗)。


最近の様子を話します。

認知面ではかなりの成長が見られるし、大人との関わりができるようになってきたこと(でもやり取り遊びは難しく、大人の顔を撫で回したりクレーンでくすぐり要求したりと“人を使って遊ぶ”ことが多い)。

3月頃から情緒面で落ち着かないこと。特に床や壁を叩く常同行動が見ていて心配になるくらいひどく、手のひらにタコができて皮が剥けてきました。


先生に、長男の手のひらと家での様子を動画で見てもらいます。

「なるほどね…お薬使ってみたほうがいいですね。じゃあ、アリピプラゾール試してみましょう。エビリファイという薬です」

というわけで、新しく薬が出ることになりました。


「やっぱり、これだけ常同行動が激しいのって異常なんでしょうか?」

と私が聞くと、

「そんなことはないですよ。でも、長男くんは痛みに鈍感なので、このままにしておくと更に刺激を求めてどんどんエスカレートしてしまうから、薬で抑えた方がいいです。本人もやりたくてやっているわけではないから、かわいそうだしね」

と先生が説明してくれます。

たしかに、長男は痛みに関して以前より鈍麻になった気がします。麻しん風しん予防接種の時も、雰囲気で不穏にはなったものの針を刺されても泣きませんでした。

常同行動自体はあえて止める必要はないけど、それはくるくる回るとか手をヒラヒラさせるとか実害のないものに限るのかな。ものを叩くという常同行動はひどくなると自傷行為になってしまうので、抑えなければいけないということなのだろうと思いました。


アリピプラゾール(エビリファイ)は一日二回、朝と就寝前に飲ませます。最初は少ない量から。

朝はヨーグルトに混ぜて、寝る前はメラトベル(睡眠導入薬)と一緒に水に溶かして与えています。

漢方薬や抗生剤みたいな苦味さえなければ、飲むことに関してはなんの問題もないのでありがたい限り。


去年、リスパダールを試してみた時はひどい副作用が出てしまったので、新しい薬を飲ませるのはとても不安でした。

でも今回は薬が合っていたようで、服薬を始めるとすぐに床や壁や家具を激しく叩く行為は激減しました。絵本は叩くのですが、硬いものではないので良しとしています。他害もなくなり、園でもおおむね落ち着いて過ごせている様子。

手のタコはすぐには治らないけど、とりあえず皮が剥けるようなことはなくなりました。


エビリファイは、小児期の自閉症スペクトラムの易刺激性を和らげるのに効果があるそうです。易刺激性とは、攻撃性や自傷行為が挙げられます。

だから不安や不穏などを直接和らげることはできないはず…感覚過敏も薬ではどうにもなりません。長男は以前よりは激しさはなくなったけど、突然シクシク泣き出したり不安になったり、以前平気だった物音がダメになったりとまだまだつらそう。

自閉症自体に効く薬があったらいいのにな、なんて思ったりします。


春が終わればもう少し落ち着くのかな。

少しずつ物事がいい方向に向かいますように。