🤗長文警報🤗
🤗ノスタルジー全開です🤗


こないだ久しぶりに、母と一緒に
母の生まれ育った実家、
私の祖父母の家に寄ってきた。
私が生まれてすぐの時から
母と一緒によく遊びに来ていた。
母は祖母といつも二人でおしゃべりしていた。
私は祖父にいつも飴をせがんでもらっていた。

優しい祖父母との思い出は
温かい嬉しい思い出しかない。

祖母は2000年10月に、
祖父は2020年11月に、
それぞれ他界。
住んでいた家は現在、空き家となり
来週には取り壊されることになった。

なくなっちゃう前に
母と最後の散策。

築60年ほどのおうち。
役目を果たしたその姿は最早ボロボロだけど
その時代の物にしては、あちこち凝っている。
飾りガラス、曇りガラス、窓手すり…
今見たらレトロでなかなか洒落ている。

広い玄関兼応接間の先…
画像左はトイレ、
右は居間に続く。
後方は台所。
台所の写真を撮り忘れた。
祖父の晩年、伯父夫婦が同居の際に
台所だけリフォームしていたので
私の知らない台所になってたから
思い出がなかった。

私が2〜3歳の頃から中学に上がる頃まで
祖父母の家には母と毎月遊びに来ていた。
玄関上がるとまず左側の台所をチラ見。
昔の台所には
料理上手の祖母の背中がいつもあった。
煮物の香りと白檀のお線香の香りと
優しい祖母のまあるい後ろ姿を思い出す。

おばーちゃーん、バナナちょーだい!
おばーちゃーん、何作ってるの?
おばーちゃーん、味見していい?

トトロのカンタのおばあちゃんに似てた。
大きい目でシワシワの手で
いいよいいよ、まず手を洗って。と
いつも何か食べさせてくれた。


祖母は観音様を信仰していた。
毎月17日は『お祀りの日』と呼んでいて
お仏壇の前にでかい座卓をおいて
祖母の手料理やフルーツ、袋菓子などを
所狭しと並べて、諸々用意できたら
祖母が真ん中に座り御経を唱えた。


服がかかってるとこらへんに
どでかいお仏壇があったような気がする。
いや、違ったかな…記憶が曖昧だ。
もう30年以上も前の話…。

御経が始まるとみんな大集合。

4〜5歳だった私も母の横に
一緒に座らされて手を合わせていた。
テーブルに並ぶ
筑前煮、こんにゃく煮、おこわ、ぶどう等々…
美味しそうー、食べたいー、と
ずーっと眺めて、ウトウトしていた。
長い長〜い御経の最後に祖母が

『娘の○○(母の名)、婿の○○(父の名)、
孫の○○(私の名)、○○(弟の名)、
どうぞどうぞお見守りください…ナムナム』

って聞き取りづらい御経のトーンで
祈ってくれる。そしておりんをチーーン!
ウトウト眠くなっててもハッと目が醒める。
この言葉を聞くとそろそろ終わりの合図。
もーすぐごはん!とムズムズしだす。

立派な神棚もあった。神仏習合。
いつも豪華なデカい熊手が
天井に飾ってあったな。

そんな祖母は私が中2の秋に亡くなった。
私の誕生日の前々日に。
誕生日の日はお葬式だった。
初めての親族の死。
大好きな祖母が逝った。
お葬式が私の誕生日の日だったから、
ずっと忘れないでねと言われてる気がした。
ずっと忘れないよ、おばーちゃん。
なんだか今でも
すぐそばに居てくれてる気がしている。
いつもみんなを守ってくれてありがとう。


2階に上がる。
この黒い棒の間によく手を突っ込んで遊んでた。
大きくなってても手を突っ込んで
一度、抜けなくなりそうになったから、やめた。


2階の物干し場。キレイな飾りガラス。
昔ながらのガラス戸の建具。網戸も昔のまんま。
小さい頃は2階は入ってはいけなかった。
祖母は私が怪我するのが心配で
『おばけが出るぞ〜!』と脅して
登らないように制止されてたけど
よく隠れては登っていた。
この広いベランダから外を見るのが好きだった。
朽ち果ててしまった床板、
今乗ったら確実に床抜けるから自粛。



母が懐かしそうに色々と説明してくれた。
子どものような表情で嬉しそう。
結婚前までは
左側の3畳間が自分の部屋だったと。
右側が伯母、その手前が伯父のスペース。

天袋から屋根裏に登れて、
小2の登校拒否時代は
そこによく隠れていたそうな。

窓からは昔、空き地が見えて
夕方そこに紙芝居屋さんが来て
ここから見てたんだけど
ある時くるりと背を向けられてしまい
ここからタダで見てたことがバレた、とな。笑

地窓からもよく風が通って気持ちよさそう。

ほとんどの窓がネジネジの鍵一本。
レトロ過ぎて一周回ってお洒落なんだが
もうすぐ全部なくなってしまう。
寂しいな。

踏まれた中央だけが白くなってる階段にも
さようなら。

そして物置部屋の壮大な落書きを
初めて見せてもらった。
三人兄妹たちのサインがそこかしこに。
旧姓の本名なので画像は泣く泣く自粛😂
変顔の似顔絵やら、筆記体の練習やら、
聖書(!)の一文の写し書きやら、豚の絵やら…
ほんとに壁一面の作品の数々!

幼少期には厳しい母だと感じていたから
こんなフツーの子供時代を過ごしてたのかよ、と
衝撃と嬉しさとちょっと拍子抜け。
最後にいいもん見れたわ😇


さようなら。
たくさんの思い出のつまった
祖父母のおうち。