ある日曜日、美咲(みさき:永作博美) は、休日出勤することになる。そして、迎えに来てくれた友人・圭司(けいじ:唐渡亮) の車に乗って仕事へと出かける。

残された夫・万作(まんさく:伊原剛志) は、以前から約束していたテラスの棚を作りに、息子・(ゆう) を連れて隣の 希代加(きよか:中森明菜) 宅を訪ねる。

希代加は、作業中の万作を背後から殺そうと狙うが、タイミングを逸する。

 

希代加(中森明菜)に想いを寄せる、花屋の店員・丸山(まるやま:的場浩司) は、そんな希代加の様子を家の外からじっと見ていた。そして、希代加に直接手を下させまいと、自分が代わって万作(伊原剛志)を殺そうと決意する。丸山は、表に出てきた万作を車で轢き殺そうとするが、すんでのところで身をかわされる。

万作は、崖下に転落し救急車で運ばれるものの、幸い足首のねんざで済む。

 

美咲(永作博美)は、仕事先から何度も夫・万作(伊原剛志)に電話するがつながらない。帰宅途中ではじめて万作が事故にあったことを知り、慌てて帰ると、万作は希代加(中森明菜)の世話を受けているところだった。

美咲は、万作が自分に連絡をしなかったこと、病院でも自宅でもずっと希代加の世話になっていたことなどにいらだち、万作と口論となる。

希代加は、美咲宅を立ち去るふりをし、ドアの陰で口論を立ち聞きする。そして、夫婦仲にひびが入る様子にほくそ笑む。

 

翌朝、万作(伊原剛志)はねんざで動けず、自宅で書類仕事をすることになる。美咲(永作博美)は、前日の口論を反省し、動けない万作に代わって、万作の職場に仕事の書類を届けることにする。

美咲は、ベビーカーを押しての散歩に出る希代加(中森明菜)と、連れ立って家を出る。道すがら、美咲は希代加を待たせて花屋に立ち寄る。しかし、店の奥に入った隙に、希代加にこっそり書類を盗まれてしまう。

希代加と別れ万作の職場に到着した美咲は、預かった書類が無いことに気づき狼狽する。結局大事には至らないものの、電話で書類の紛失を知った万作をいらだたせてしまう。

 

一方、 希代加(中森明菜)は、美咲(永作博美)と別れた後、ひとり家に残っていた万作(伊原剛志)のもとへと向かう。そして、書類の紛失にいらだつ万作にこっそり睡眠薬を入れたハーブティーを勧め、眠らせる。

眠りこける万作を尻目に、希代加は、戸棚を物色し、引き出しの中に美咲の日記を見つける。

日記は大学時代のもので、かつて美咲が友人・圭司(唐渡亮)に好意を抱いていたことが記されていた。さらに、美咲と圭司が肩を寄せ合って写っている写真も挟まっていた。

希代加は、不手際を装い、わざと音を立てて引き出しの中身を床にぶちまける。驚いて目を覚ます万作。希代加は、詫びながら、慌てて片付けるふりをする。

 

希代加(中森明菜)の狙いどおり、万作(伊原剛志)は床に落ちていた美咲(永作博美)の日記に目をとめる。日記を読んだ万作は、妻・美咲と職場の後輩・圭司(唐渡亮)との仲を疑い始める。そして、圭司を連れて帰宅した美咲と口論になる。万作と圭司との関係もぎくしゃくし始める。

希代加は、夫婦仲や友人関係が壊れていくさまを見て、またもほくそ笑む。