心の中かざらざらする


7月最後の業務を終了した。8月も何日か残件の仕事をする事になったけれど、基本的にはこれでITエンジニアとしての人生は終了。これから10年くらいは自由に生きる。10年したらもう悔いはない。どんな安い仕事だってする。


仕事の形態は派遣だったり社員だったりフリーランスだったり様々だが、最後の方は主にフリーランス。IT基盤の設計や構築を中心に仕事をしてきた。前半は主にネットワーク、後半は主にクラウド。資格や認定もいろいろとった。情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト、AWS solution architect professionalなど。


外資でGoogle Cloudのサポートをやった時は海外の顧客をサポートする事の大変さが身にしみた。綺麗な英語ばかりではないし、愚痴の多い顧客もいた。電力は顧客の発言力が強くて大変だったが原発関連施設への出張は楽しみもあった。


いろんな現場で仕事をすると時々聡明な人に会う。少しの説明で説明以上の事を理解してしまう。そういう人と仕事をしたいが、自分とは頭の出来が違うと思い知る。


逆に迷惑な人もたくさん見る。リモートワークになってからは特に働く人と働かない人の差が激しくなったと感じる。だがそれでも迷惑な人間に会わなくて済むワークスタイルは好きだ。


基本的に日本の社会は金も悪意も上から下に流れている。フリーランスは商流の最底辺だから様々な制約を受けやすいし、常に中間業者にピンハネされている。

IT業界はパワハラの温床。振り返れば自分もそういう時期もあったのではと反省する。


これまで悲喜こもごもを抱えながら仕事をしてきたが今後職歴や経験を語る機会もないだろう。私がどんな風に仕事をしてきたか知る人はいない。伴侶がいないっていうのは生きてきた事の証明ができないという事のようだ。


全ての職歴や資格を捨てる事にもためらいはない。明日からの自分が何者なのか定義できないが、私は私。職業記入欄はしばらくは個人事業主と書くだろうが。


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