Twitter文学賞 結果発表 | おともだちのきつね

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加藤シゲアキは私のヒーロー

「このまま静かに終わってくれ、誰も蒸し返すなよ」と思っていた件の文学賞ですが、
結果発表の動画をみました。

 

狭い会場に代表の豊崎氏をはじめ合計5人の書評家・ライターの方々がテーブルに並んで座って、順番にトップ10に挙がった作品のひとつひとつをガンガンすごいワード数で紹介し、率直な感想をのべ、時に意見の交換をしたりマニアックに盛り上がったりして、3時間ほぼ本の話。
「文学好きの本気の遊び」(ニュアンス)と仰っていた事がよくわかりました。

 

一通り視聴し、代表の豊崎氏は、さばさばとして時に口も悪くなるけれど(笑)文学愛と人間愛に溢れ、話せば分かる方のように私には思えました。
Twitter上の「逆切れ?」という発言も、どうやらご本人の(江戸っ子みたいな)性格によるものだったのかな?と。

今回の騒動について、「最初は双方誤解があった」「ファンの投票者と対話を持った」「本人のブログも知り、本人からの長いメール(だったかな)もいただいた」と仰り、(恐らく傷ついたファンの事もご存知なのでしょう)「なんのわだかまりもない」と声高に言い切っておられました。


前回のブログでこの賞のことを「秘密基地みたいな」と表現して、実際発表会の雰囲気はそんな感じだったのだけど決して閉鎖的な賞では無く、結果的に「組織票」となってしまったシゲの1位に関して、「1人1票」のルールに則った文句なしの1位とし、その上で会場に参加している(恐らく読んでいないと思われる)投票者たちに向けて加藤シゲアキのデビュー作からの作品の紹介までして下さった。

そして他の受賞作と同じく率直な感想や意見を5人全員(1位だから)の肉声で聞くことが出来、そんな贅沢は受賞したからこその福効用だなと幸せに感じました。

 

それは恐らく偏見を持った投票者を黙らせる説得力があったし、「読んでみようか?」と興味を持ってくれた人も少しは居るんじゃないかな?

動画、絶対に観てほしいです。

文学と文学を愛する人たちのとても暖かい発表会でした。

 

 

 

私自身は「1位おめでとう」という気持ちかと言うと、本音は今回の騒動なしにひっそりと7位くらいに入って、後から知るのが一番嬉しかったかも?とも思うのですが、実際1位だしね。

 

でも今後どうするかって話。

あんな熱量で1作1作解説されちゃったら、「読んでみようかな?」と思っちゃう。
私は、最初に読むのは1票作品で豊崎氏が取り上げていた河崎 秋子さんの「肉弾」かな?
「犬馬鹿には絶対オススメ」だそうなので(笑)

 

そして、来年の文学票には「私の1位」を投票したいと思います!!