こんにちは。

売上を上げるための

ビジネスチームビルディングファシリテーター、

Diceです。(プロフィールはコチラです) 

 

今回のトピックは主に若い社員に多い内容かも知れません。

 

毎年、新卒研修に関わらせていただくと、

たまに他者との関わりを避け、自分の世界に固執している子がいます。

 

観察していると、どうも仕事と関係ないことでは人と話をしたくない様子。

他の参加者の子達からも浮いているのが見て取れるんですね。

 

そんな参加者対して、僕がどのように関わるかと言うと、

こそっと本人に声をかけて、今の気持ちを訊いてみます。

 

すると大抵は言葉を「いや、まあ、普通です」と返してきます。

 

実はこのタイプの人は全員で課題を解決するような活動や、

集団活動に対して、「馴れ合い」だと捉える傾向があります。

 

つまり、仕事に関係する必要最低限のコミュニケーションだけしていれば、

職場でのコミュニケーションは十分であり、それ以外は意味がないものだと思っているんです。

 

ですから、研修での課題解決活動などで、メンバーが楽しみながら活動をしていると、

本人からすると馴れ合っているとしか見えないんですね。

 

僕の個人的な考え方で言えば、そういうスタイルの人がいても構わないと思っています。

人それぞれ距離感は違うので、別に職場で仲良しこよしをする必要もありません。

会話を楽しむ事のできる人は楽しみながら仕事をすればいいし、

苦手ならある程度の距離感でいるのもいいでしょう。

 

なので、こういったタイプの社員には、僕の個人的な考え方をまず伝えます。

 

その上で、こう訊きます。

 

・「あなたは、あなたのその考え方を他のメンバーに共有していますか?」

・「あなたは、他のメンバーのことの、何を、どれだけ知っているのですか?」

・「あなたの役割はあなただけで完結しているものですか?」

・「あなたの考える『仕事上の必要最低限のコミュニケーション』が本当に

『必要最低限』であるかどうかは、どこで、どのように判断されているのですか」

・「もしあなたが、『馴れ合い』だと思っている一連のやり取りを『できる』としたら、

他のメンバーとどのような関わり方をしますか」

・「それが出来るあなたは、今のあなたと何が、どう違っているでしょうか」

・「僕の聞く限りではありますが、あなたの言っていることは『自分ことだけ』に

こだわっているように聞こえていますが、あなたはどのように考えますか」

 

実際には言い方を変えたり、たまにダイレクトに言ってみたりと、緩急を分けて訊ねます。

 

ここまでしっかり関わっていくと、

たいていの子は途中で気付きます。

自分の考え方がいかに独りよがりだったか。

これまで「馴れ合い」だと思っていた他のメンバーのやり取りが、

全員で成果を出すためのコミュニケーションだった、

ということにです。

 

職場における適切なコミュニケーションは、「自分はこうなんです」という自己開示があり、

周囲がそれに理解を示した上で、最低限をすり合わせいくプロセスがあってから成立します。

 

距離感を大切にしたい、という人の考え方は受け容れるべきものですが、

肝心のプロセスを端折っていれば、それは単なる幼児性であり、

職場のコミュニケーションとしては適切なものとは言えないでしょう。

 

もしあなたの会社の社員で、

「ちょっとコミュニケーションが気になっている」という人がいれば、

ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。