こんにちは、つくるまなぶ京都町家科学館ものづくりナビゲーターのかちゅーです。
今回は100円ショップで売っているおもちゃ「わくわくすくいセット」を使って、夏にぴったりなスーパーボールすくいを楽しみながら、「紙の性質」について考えてみる遊びの紹介です。
わくわくすくいセット
今回使うのは100円ショップセリアで購入した「わくわくすくいセット」
すくい枠1本と替え紙40枚がセットになった商品です。
すくい枠を開いて紙を挟むことでポイができあがります。
ビニールプールやお風呂、おけに水を張ってスーパーボールを浮かべて遊んでみよう!
でもいいのですが、少し工夫するだけで遊びながら学べます。
Amazonでも同じような紙が取り換えられるポイが販売されています。
スペアの紙の〇号というのは数字が小さいほど丈夫な紙です。(すくうのが簡単)
水に浮かぶスーパーボールやアヒルとのセットでも販売されています。
いろんな紙をはさんでみよう
今回は専用の替え紙はいったん置いておいて、
身近にあるいろんな紙を挟んでみましょう。
- ティッシュペーパー
- トイレットペーパー
- キッチンペーパー
- 新聞紙
- 広告チラシ
- 習字の半紙
- 折り紙
考えてみましょう
紙の違い:トイレットペーパーは水に溶ける?
トイレットペーパーのポイを試してみたら、スーパーボールをすくう間もなく
水につけてすぐに破れてしまったのではないでしょうか?
それもそのはず、トイレットペーパーはトイレに流して使うことを考えているので
水と一緒に流した時、水道管につまらないように簡単に破れるように作られています。
ところで、トイレットペーパーを水につけるとすぐドロドロになってしまいますが、
これはトイレットペーパーは水に溶けるということでしょうか?
正解は、「×」違います。水に溶けたのではなく、水によって紙がバラバラになったというのが正解です。
水につけてかき混ぜたトイレットペーパー。もやもやっと細かくなっていますが形はなくなっていません。
紙はパルプと呼ばれる、木の繊維(糸のように細長いもの)を細かくくだいて漂白して白くしたものから作られます。
イメージとしてはこんな風に短い木の繊維がぐちゃぐちゃっと固まってできています。
水につけると繊維の間に水が入り込んで、くっついていた繊維同士が離れてしまうのでバラバラになってしまいます。
水に混ぜたトイレットペーパーを上からみると細長いものがたくさん見えます。
習字の半紙など和紙だと水に混ぜなくても繊維でできていることが目に見えてわかりやすいです。じっくり観察してみてください。
紙によって水につけたときのバラバラになりやすさが違うのは、紙を作る木の繊維の長さや、紙をつくるときに使うのりの様なものの種類が違うからです。
トイレットペーパーは繊維の短い広葉樹の繊維を使って作られていて、ティッシュペーパーだと繊維の長い針葉樹の繊維を使います。
トイレットペーパーは、より水でほぐれやすくなるようにでんぷんを加えたり、ティッシュペーパーだと水に強くするためののり(湿潤紙力増強剤)を加えています。
実験に使ったそれぞれの紙がどのような材料で作られているか調べてみると
水につけたときのほぐれやすさの理由がわかってくると思います!
紙をつくってみよう
紙の性質がわかってきたら
実際に紙を作ってみるのがいいと思います。
参考:
多くの紙づくりで材料に牛乳パックが使われますが、
これは牛乳パックにつかわれている繊維が長くて強く、きれいで安全なものが使われているからです。
すくうものも変えてみよう!
ポイですくうものもスーパーボールだけではなく、いろんなものを試してみましょう
水に浮かぶか沈むか、ものの重さについての学びにもつながります!
写真は木のボールをすくっています。
身近なものでも材料を少しかえるだけでいろんな気づきがあります!
いろんなもので試して、遊びながら学んでみましょう!
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